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深刻なスモッグ問題


2011年12月19日付け、人民網

スモッグ現象

■スモッグ問題をどう解決する?

航空便が広範囲に渡り遅延、マスクは人気商品に、朝体操をする人は仕方なく家に・・・一時期、南の広州、杭州から北の北京、蘭州まで、スモッグが頻繁に観測された。

中国気象局の観測データによると、今年の9月1日から、中国中、東部地域に曇り空の天気が続き、12回も全国広い範囲でスモッグが観測された。日数が多いのに加え、範囲が広いのも今年の特徴である。

■秋冬は霧の多い季節

中国国家気象センター気象観測室の趙氏によると、秋冬は季節的に霧が多い時期で、この特定の気象条件がスモッグを多発させる一番の原因である。

9月以降、中国東部における冷たい空気の活動が例年より少なく、気圧変化が少なく、気流の活動も弱いため、地上における風速が弱かった。そのため、空気中に霧が形成しやすい。また、チベット高原における温かい空気の活動は例年より活発なため、インド洋からの暖流が北京付近まで到達し、暖流が通過する地域の湿度が高くなり、霧が出やすい状況であった。

専門家は気象条件以外に、産業活動、自動車の排気ガス、暖房用の煉炭による排出ガスも大気中の顆粒状物質(大きめのPM10と小さめのPM2.5を含む)の濃度を高め、スモッグの原因のひとつとなっていると指摘する。現状では、多くの都市で汚染物質の排出量が臨界点に達しており、天気条件により、すぐに大気の可視度が低下する現象が起きる。

■中東部のスモック日数は増加傾向

霧とスモッグは、実際違う現象であることは、これまで分かっていた。霧は空気中の水蒸気が結合することにより、大気の可視度が1キロ以内に低下する気象現象である。一方、スモッグは空気中の浮遊物と気象条件の合わさって起きる現象である。その原因は以下の三つある。

――水平方面で空気の活動が弱くなる。都会での高層ビルの増加により、空気の流れが著しく弱くなり、無風現象が起きる。これにより、空気中の浮遊物が拡散しにくくなり、市内とその近辺に集積されやすくなる。

――垂直方面で「逆温」現象が起きている。逆温というのは上空の気温が下部の気温より低い現象。これは下部の空気に蓋をする効果となり、下部の浮遊物が上空に発散しにくく、地面近くに停留する現象が起きる。

――空気中の浮遊物が増えている。工業化や人口の増加によって、空気中の浮遊物も急増し、これが大気の可視度を下げる要因となっている。

気象条件が揃うと、空気中のほこり、排出物質の核層に水蒸気が付着し、霧となる。しかも、風によって拡散されにくい。よって、霧とスモッグが同時に発生するのは、このためである。

国家気象局の観測によると、1961年から2010年までの間、全国でスモッグ現象が増加傾向にあり、21世紀に入ってからは中東部の増加がさらに著しくなった。

また、最近の環境保護部の統計によると、一部の大都市では、スモッグの発生日数は年間30%にも達し、半分以上の都市もある。

スモッグ統計データ

■排出物質はスモッグと密接に関係

環境保護の専門家によると、空気中の浮遊物は肉眼で確認できないが、大気の可視度を低下させ、スモッグ現象を引き起こす。特に小さい顆粒(PM2.5)が可視度を低下させる主な原因となっている。

中国環境観測局のデータもそれを裏付けている。スモッグが発生した時、大気中のPM10とPM2.5の濃度が明らかに増加し、特にスモッグとの関連性が高いPM2.5濃度が高くなると、大気の可視度は著しく低下する。よって、気象条件以外に、大気中浮遊物の増加もスモッグが頻発する一大原因と言える。

PM2.5の主な発生源は人間の生活活動である。直接排出されたものと排出後に空気の中でPM2.5に変化したものと、大きく2つに分けられる。直接排出は燃焼物から出た排出ガスと考えられる。例えば、化石燃料(石炭、ガソリン、軽油)を燃やす、植物(薪、藁)を燃やす、ごみを燃やすなど。また、大気中でPM2.5に変化したものとして、硫黄酸化物、窒素酸化物、揮発性排出物質などが知られている。ほかに、工場、道路、建築現場からの粉塵などが挙げられる。

大気中の浮遊物には、有害な産業排出物質が付着しているので、人体にも深刻な悪影響を与える。

■青空が夢にならないように

環境保護専門家によると、いま、中国は工業化と都市化が加速している段階で、多くの地域で有害な排出物質が遥かに許容範囲を超えており、地域によっては、生態環境レベルが数十年前に戻った。セメントや鉄を多く消費する重工業が主要産業となったいまの産業構造では、自然環境に悪影響を与え続けることが懸念されている。

十二次五カ年計画では、省エネ、排出ガス削減の目標値をあげているものの、達成するのが容易なことではない。今年第3四半期まで、国内生産消費エネルギーの削減率は1.6%で、年間目標である3.5%からは程遠い結果である。一方、NOXの排出削減はわずか0.73%、窒素酸化物は逆に6.17%上昇した。

環境保護組織「公共环境研究センター」が最近4400社あまりを汚染ガス排出の多い企業と認定した。また、これら企業の多くは、基準値を超える汚染ガスを違法に排出していると警告した。

冷たい空気が北京の上空を通るここ数日、やっとスモッグが消えた。“残念ながら、全国多くの都市で、青空を見ることは贅沢な夢となっている。我々は青空を取り戻さなければならない。”公共環境研究センターの馬主任はこうつぶやいた。

 

ソース:http://news.sina.com.cn/c/2011-12-19/000023653903.shtml

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