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定年年齢選択制の検討へ


2012年1月16日付け 中国広播網

2012.1.17定年制度

「もし、自分の定年年齢を決められるとしたら、あなたならどうしますか?」これは、これまで考える必要のない問題だった。なぜなら、法律により定年は男性満60歳、女性満55歳(幹部)と50歳(一般)と決められているからだ。つまり、紋切り型の「金太郎あめ」式制度である。

しかし先ごろ、全国婦人連合会や人力資源社会保障部門等の国家機関が、一定の年齢期間内で、定年時期を自主選択できる制度を検討していることがわかった。これは退職年齢を引き上げることで、その年齢層の人々が自活できる能力とその生活レベルを向上させることができるうえ、高齢化社会による問題を緩和させる思惑もあるからだ。

「定年年齢選択制の導入は本当に中国の国情に合うものなのか?」また「退職制度の変化により中国の人材市場にいかなる影響があるのか?」これについて、国家行政学院法学部の楊小軍主任は次のように解説する。

制度の内容からみれば、この制度が必要であることは間違いない。現状では、業界によっては、法定年齢より早く内部退職や病気退職を実施しているところもあり、また、新しい人材雇用のため、或いは企業の負担を軽減させるために、早期退職制度を導入しているところもある。自己都合で、更に良い収入を求め、転職するケースもある。このような例は、弾力性のある定年退職制度が組織、管理者、労働者のいずれの立場からも求められていることを裏付けている。また、国の法律制度からみると、現行の退職制度は柔軟性がなさすぎる。北部地域と南部地域には地域差があり、業界や職種による違いもある。選択の余地を与えることは法律の精神を守ることになり、実情にも合わせることができる。

また、定年年齢選択制度の導入の是非、具体的な方法については、まず解決すべき問題と、制度改正の根拠に客観性があるかどうかを明らかにしてから検討する、と述べた。

研究すべきことは現在どんな問題に直面しているかということだ。もし、若者の就職が困難であるということが問題なら、退職年齢の下限を下げるべき、反対に高齢者が増加することによる高齢化社会に突入する問題が大きければ、退職年齢上限をむしろ引き上げるべきだろう。したがって、この制度導入に基づくデータは正しくなければならない。また、この制度の導入による重要な課題は、社会の不公平感を現状維持か改善に向かわせ、これ以上悪化させないことである。例えば、公務員と富裕層の場合、たとえ退職年齢を引き上げたとしても、収入と職場のポジションは変えるべきだろう。

中国社会科学院人口労働研究所研究員の張氏は次のように指摘する。この制度は表面上、男女に機会均等となっているようだが、実際は制度による最大の受益者は一部の少数に集中するだろう。現行の定年退職制度は社会の高齢化にともない、徐々に改定を加えるべきで、上限や下限というやり方で単純に決めるものではない。一般的に、重要ポストにあり、高収入で、権力が大きく、昇進の確率が高い人は定年年齢の引き上げを望むだろう。一方、強度な肉体労働者は早期退職を希望するだろう。それぞれの立場から改革、貢献の旗を掲げ、ある少数の意思をすべての人に良いと決めつけることが一番懸念される。

これについては、楊氏も制度導入前の構想時点で特に注意すべき点であるという考えを示している。まず、この制度が基本的に必要かどうか考えるべきで、それから具体的な制度として形作る上で、何を避けるべきか、何を作りだすかを考えればいいだろう。いかなる制度でも導入することによって、恩恵を受けられる人とそうでない人がいる。必要性と実情のバランスの問題だ。

全国婦人連合会研究所所長によると、定年年齢選択制度はまだ調査研究、政策分析段階で、実施時期については具体的なタイムスケジュールは未定という。また、人社部のスポークスマンも政府の定年政策は中国の人口問題、就職問題、異なる社会層の利益を総合的に考えた上で慎重に対処していくと表明している。

退職制度は単なる老後問題だけに関わる制度ではなく、社会保障や若者の就職問題など社会のあらゆる問題に関わる。この制度の改革には、各方面の協力が必要であり、関連措置が整うことで、制度として確実で完璧なものになっていくだろう。

ソース:http://news.sina.com.cn/c/2012-01-16/070723806917.shtml

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