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“紅派壱号”で行政は変わるのか?


2012年1月18日付け 中国青年報

2012.1.19紅派

政府の高級幹部と決裁権限のある職員専用のダブレットPC「紅派壱号」がこのほど発売された。これは、人民日報や中国工業情報化部研究所等が共同で開発したものだ。

搭載OSはアンドロイド3.2、解像度1024×768、メインメモリ1G、SSD16G、A9デュアルコアCPU、タッチペン、7600mAhバッテリー。小売価格は9999元(約12万円)だ。

最高級のスペックに非凡な価格。発売開始後すぐネット上は騒然となった。ネット時代になった現在、政府の高級幹部もネットを利用し、ネット上の世論を把握しておく必要はあるが、これほど最先端の機種が本当に必要なのか?またしても「特別供給」といった部類の商品か?

このPCの特徴といえるのが、ホーム画面だ。「中央指導者の動向」、「強国フォーラム」、「E政治広場」、「毎日決裁参考」、「高級幹部のミニブログ」、「全国高級幹部資料データベース」、「ネット世論情報」、「本日の人民日報」、「人民日報アーカイブ」、「移動オフィスセンター」などのアイコンが並ぶ。

これほどまでに工夫を凝らした「至れり尽くせり」のPC。一見、公務に忙しい幹部職員の利便性を考慮しているように見えるが、アイコンを作ったりホーム画面に出したりすることぐらい、どのPCでもできる。これをセールスポイントにすること自身は玄人のしわざといえよう、それとも、下心が隠せない――いわゆる「カスタマイズ」を掲げて値段をつり上げるためであろうか?

これらの要因を取り除いたとしても、「紅派壱号」をそこまで声高に宣伝するのは時代遅れといえよう。
一つ目の理由は、高級幹部がどんな端末を使ってネットを利用するのかは重要ではなく、「特別供給」する必要もないということだ。重要なのは幹部たちが「ネット行政」を本当に実行できるかどうかにある。「器」と「使い手の関係においては、「器」の後ろに隠れる「使い手」が重要であり、物としての「器」ではない。別に最高級のスペックを備えたPCでなくとも、世論を知る手だてはある。世論を理解し、ネット行政を推進したいのであれば、使える手段はいくらでもあり、「紅派」だけが独占できるものではないだろう。

二つ目は、9999元の販売値段だ。これは高級幹部人の自腹での購入するのか、それとも公費で賄うことを想定しているのか?あるいは、たとえば「今年の旧正月の贈り物、するなら紅派壱号にしよう」のようなイメージで、このPCを贈答品にしてしまおうということなのか?しかし、幹部の給料では自腹で買うことはできないし、これは開発側本来の意図ではない。なぜなら、自腹を期待していたら、代理店の収益にはつながらないからだ。

だとすると、残りは公費による購入か、贈呈品にするしかない。しかし、いずれも税金の無駄遣いだ!昨年年末、公務執務中に守るべき原則が書かれた「政府機関事務管理条例」(案)が公布された。その中に、「贅沢品の購入禁止」とあるが、このPCはまさに「贅沢品」であるから、「購入禁止の物品」に入ることは間違いない。さらに贈答品に至っては、これは社会を脅かす癌になり、取り除かねばならなくなる。

ネット社会の意義は「平等」にある。政府幹部がネット行政に関わる場合、この原則を守らなければ、本当の民意を知ることもできないし、ネットというコミュニケーションの場を真の意味で利用することはできない。身分や地位を強調するかのような「紅派壱号」では、「特別供給」や「特権」といった思考モデルを取り除けない。この思考モデルはネット社会から外れているうえ、ネット行政の本来の目的からかけ離れている。このようなPCの発売を強行したのは、ただの商売根性にすぎないといえよう。

ソース:http://news.sina.com.cn/pl/2012-01-18/034123817226.shtml

 

 

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