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銀行は儲けすぎ?


2012年2月5日 大洋網(広州日報)

2012.2.5銀行

銀行の暴利をめぐる論争が再燃している。中国国際経済交流センターの副秘書長である陳永傑氏は、この問題について次のように語った。銀行と一般企業の利益率格差問題は、すでに非常に緊迫した状況になっている。銀行の利益率は、工業をすでに大幅に上回っており、石油やタバコよりも高い。一般的に、タバコ産業が最も利益率が高く、石油産業もかなり利益率が高いことで知られているが、現在、銀行業界の利益率は、これらの産業を遥かに上回っている。

この問題は今に始まったことではないが、石油やタバコといった市場独占率の高い産業よりも、銀行の利益率が高いということが公然と指摘されるようになり、各界で大きな問題になっている。

■暴利の根源 その1「銀行収益の70%は金利差益」

中国の銀行は確かに「儲けすぎ」である。昨年、国際金融危機の影響を受け、中国の経済界も苦境に立たされ、成長率が停滞した。その中で、すでに決算発表している上場銀行数行では、昨年の収益は40%から50%増加し、史上最高となっている。

ある大手銀行の担当者は、銀行の利益について”ここ数年、銀行業界全体では確かに際立った数字である。特に2011年は企業の資金不足により経営が逼迫している中、銀行業界だけが独り勝ち状態で、利益が高く、損失率も低かった。周囲からは、金儲け主義で非常にずるいと思われているので、利益が高すぎると、自ら公表しにくくなる。”と内情を説明してくれた。

陳永傑氏の分析によると、銀行の暴利の根本的な原因は、貸出金利と預金金利の差が大きいことにあるという。この金利差益というのは、銀行の主要な収入であり、利益の源である。中国の上場銀行16社における、2011年の第2から第4四半期の金利差益は1億2000万元(約14億4000万円)で、営業収入の80%を占める。5大国有銀行では70%、株式制の商業銀行では90%という結果となっている。つまり、銀行収入の70%から80%が金利差益による。これは国の規定によるもので、国が銀行に高い金利差益を与えているから、銀行は儲けることができる。

現在、銀行預金の1年定期の利率は3.5%だ。国の統計データによると、2011年のCPI(消費者物価指数)の総平均値は前年より5.4%上昇しており、銀行の預金者は事実上、損をしている。しかし、1年から3年の貸出金利は6.65%で、5年以上になると7.05%となっている。

ある大手銀行の職員は金利についてこう語る。”預金者に対して、銀行は低い預金金利を受け入れさせる。一方、融資の顧客に対しては、銀行が高い収益を得る。だから預金者は、預金を投資に回す以外に方法はない。なぜなら、中国の全ての商業銀行は、同じ基準金利を適用しているからだ。融資の顧客も同様で、もし銀行の融資を利用しないなら、他のルートによる融資は更に厳しく、融資金利も高くなる。」

■暴利の根源 その2「手数料の種類が大幅に増え、7年間で10倍に」

以前からの「利ザヤで儲ける」構造に加え、「新たに手数料が増えた」という二重の原因により、中国の銀行業界は暴利を貪る結果となった。

昨年8月、上場銀行12行は、2011年上半期の決算を発表し、純利益の総額が4244億4700万元(1元=12円)で、そのうち、手数料による純収入は2057億4300万元で、純利益の半分を占めている。

また、銀行の手数料の徴収項目は、2003年はわずか300種類だったが、現在、「商業銀行サービス価格管理方法(草案)」の中に列挙される費用徴収項目は3000種類に達し、7年間で10倍になっている。

手数料等を主とする中間業務収入が伸びているということは、国際的にも銀行業界が発展する典型である。一般的に、外国の銀行における手数料収入は、営業収入の40%から50%を占めるが、中国の銀行業界においては長期にわたり約15%だった。手数料収入の増加は、中国の銀行業界がすでに成功に向かって大きく前進していることを示すものであるという見方もある。

■消費者と金融機関の不平等

中国では金融改革が進められているが、未だ十分な競争が成り立つ程度に達しておらず、消費者と金融機関の地位は不平等である。つまり、銀行が絶対的な価格決定権を持つ一方、消費者は自分の収益を維持することが困難になっている。

現在、業界関係者の間では、銀行の利益が激増している原因は市場の独占にあり、金融技術の影響は少ないとしている。しかし、ある消費者はこれに対し、「強引に搾取する」技術は日増しに上手くなっていると痛烈に批判している。

■「大手銀行の市場占有率が高すぎる」という意見に反論も

銀行が市場を独占しているという問題について、中国建設銀行の副頭取である陳佐夫は「中国の銀行業界には市場独占は存在しない」という見解を示している。4大銀行以外に、数十行の株式制銀行と、100行余りの地方商業銀行、さらに多くの外資銀行がある。どの銀行を選択するかは任意であり、何の問題も存在しないという。

■独占禁止のための審査をするべき

中央財経大学金融学院教授である郭田勇氏は、中国の銀行業界の市場独占は「相対的独占」だという。中国の銀行による市場参入はまだ完全に門戸が開かれたわけではない。銀行業界はその門戸を開けたいから開けるというのではなく、許可証はあるが、まだ開いていないという状態で、そのハードルは高い。また、いくつかの大手国有銀行の市場占有率は極めて高く、70%から80%に達している。しかも、大手国有銀行は銀行の手数料価格を調整する際も互いに結託している。これらの大手銀行が市場占有している範囲が非常に大きいため、消費者は受動的な立場に立たされている。

アメリカ在住の劉俊海氏は、”アメリカには少なくとも数千の銀行がある。独占禁止のため、法律に則り適宜審査を行わなければならない。中国には独自の独占禁止法がある。監督部門は適切な時期に独占禁止法に基づいて審査を行うべきだ。”という見解を示している。

 

ソース:http://finance.sina.com.cn/roll/20120205/045711314136.shtml

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