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「辰年ベイビー」で産後ヘルパー人気


2012年2月9日付け 人民網(人民日報)

2012.2.9産後ヘルパー

旧正月前後、国内メディアの報道によると、「龍宝宝(竜年生まれの赤ちゃん)*1」の出産ラッシュで、産後ヘルパーの「月嫂(ユエサオ)*2」や家政婦が不足する現象が深刻化し、価格上昇にも関わらず供給は需要に追い付かない現状であると報じた。

果たしてそれは事実なのか?家政婦の賃金は急騰しているのか?ホームヘルパー事業の健全な成長をいかに促進するのか?北京、広州、安徽省等で、家政婦派遣業界の現状と将来について調査を行った。

“あの五つ星の「月嫂」をもう一度連絡してくれる?返事があったらすぐ教えてね”と連絡先を記入した王さんが、家政婦派遣会社の登録カウンターで担当者に念を押していた。王さんは安徽省出身、省都の合肥に来て商売を始めてから数年経った。2月中旬には、待望の赤ちゃんが生まれる予定、楽しみでいっぱいの今日この頃だ。3日、いくつかの家政婦紹介会社を駆けまわって、「月嫂」を探していたが、どこも予約でいっぱいだとの答えが返ってきた。一つ星ランクが一人残っているが、その他は全員契約済みだという。

今年になって、「月嫂」を見つけるのが難しいと思うのは、王さん一人だけではないはずだ。

■供給不足とミスマッチの共存で「月嫂」が構造的な不足状態

2012年は辰年。新年になると、辰年の赤ちゃんを望んでいた人たちの出産が集中し、「月嫂」市場にとって追い風となったと各地で報道された。

この事実を確認するため、安徽省立病院の産婦人科を訪ねた。看護師によると、報道されているほど大変な状況にはないものの、今年は昨年同期比で10%ぐらい増加したという。

合肥市婦人幼児保健病院が統計したデータによると、旧正月の1日から8日までに、この病院では例年より多い202人の赤ちゃんが誕生した。他の大きな病院でも同様の状況で、病院スタッフは辰年の赤ちゃんのために大忙し。安徽省医学大付属病院では、8日間で69人の赤ちゃんが誕生した。

“赤ちゃんたちのお父さん、お母さんは、ほとんど80年代以降に生まれた世代で、時間もなければ経験もない。また、子育ての考え方も変わったことから、「月嫂」市場を熱くした”と安徽省婦人職業紹介センターの宛志英氏はいう。

北京婦人幼児保健病院では、ある若い夫婦たちは、“経済的に負担できる範囲なら、「月嫂」を雇う。”と話した。支払える賃金は5800元(約7万円)くらいだという。

ある若い妊婦がインタビューに応じた。“双方の両親はともに田舎で農業を営んでいて、自分たちは時間もないし、赤ちゃんの世話をした経験もないから、紹介会社で「月嫂」を雇うつもり。お金はかかるけど、気が楽だし、手間も省ける”と話した。

■需要過多で人材不足に?

安徽省合肥市の大手家政婦紹介会社では、すでに紹介できる「月嫂」がいない状態だ。今年半ばまで予約がいっぱいで、供給不足は1/3に達した。ある五つ星の月嫂は“スケジュールはすでに4月まで埋まっている”と話した。

■北京では「月嫂」の不足なし

北京家政婦サービス協会会長の李大経氏の話では、2009年以降、北京の「家政婦不足」現象は解消しているという。ただ、雇い主は家政婦が見つからないと言う一方、紹介所では家政婦が仕事を待っているというのが実情で、顧客の要望に応えられる家政婦が少ない現象が目立つ。ここ2年はその傾向が顕著だという。

広州の家政婦紹介会社の担当者によると、現在、5、6人の「月嫂」を一時的に解雇したという。旧正月から期間が過ぎて、求職者が田舎から続々と出てきているから、人数的には問題がないが、経験もあって、質が高い家政婦がいないということだ。

■「月嫂」の賃金上昇

北京家政婦サービス協会の李大経氏によると、昨年9月以降、北京市の「月嫂」賃金は上昇し、最低でも5000元(約6万円)で、賃金上昇の原因には多くの要素が絡んでいるという。例えば、“出生率が高い年は、物価も高くなる”、“一部の「月嫂」は能力が低いのに、紹介会社がむやみに値上げして、賃金が高くなる”、“一部の雇い主が「一番質が良い」人材を求めるため、派遣会社が揺すっている”、“メディアが北京の家政婦不足現象を煽っている”等の理由で、家政婦の賃金がしだいに上昇してきたということだ。

安徽省婦人職業紹介センターの宛志英氏によると、物価の上昇と「月嫂」の供給不足にともない、今年、合肥市の「月嫂」賃金は平均約1300元(約1万5600円)値上がりした。最優秀の基本賃金は3980元(約4万8000円)で、住み込みだと2000元(約2万4000円)プラスされる。省外からの派遣だと、さらに2000元必要になる。しかし、賃金は上昇しているのに、現在、三ツ星以上の「月嫂」は予約できない状況にあるという。

また、市場の見通しは良いものの、一部の家政婦派遣会社が、利益を得るために「月嫂」サービスに転向し、優秀であることを表す「ゴールドプレート」や等級を適当に貼り付けて、人材の玉石混交状態を招いた。さらに、家政婦派遣会社による「月嫂」の給料に占める中間マージンの割合が高いことも、値上がりの原因のひとつだという。

ちなみに各地の「月嫂」料金の相場は以下のとおり(サイト内のデータ、及び取材による)。

「北京の相場」一般:5600~5800元(約7万円)/月。最優秀人材:6800元~7800元/月

「広州の相場」 5000~7000元/月

「安徽省の相場」基本給:3980元/月。住み込み追加料:2000元 省外派遣追加料:2000元

■雇い主の声「7000元の価値があるのか?」

劉さん:父親になったばかりで喜びを隠せない。その一方で、焦りと悩みが交叉する。友人の紹介で「月嫂」を見つけ、賃金も決めたが、旧正月明けに突然相手の気が変ったようで、黙って他の所へ行ってしまった。その後、2つの紹介会社をたずねたが、「月嫂」は見つからなかった。仕方がないから、妻と交代で娘の世話をした。赤ちゃんが発疹や下痢を起こしたり、お腹にガスがたまったりして大変だった。1か月で5キロ以上も痩せた。

李さん:北京在住。母親になったばかりだが、「月嫂」に頭を悩ませている。7000元で「月嫂」を雇ったが、1か月足らずで解雇せざるを得なかった。赤ちゃんの便秘にも対応できなかったから、もう少しで大晦日の夜に病院に走るところだった。結局、彼女は同僚に聞いてやっと処理できた。

北京の病院で取材に応じた若い母親:「月嫂」を捜すなら、確かな会社が良い。個人での紹介はだめ。彼女の同僚が個人契約した「月嫂」は、子どもが口内炎になったが、手当ての方法が良くなかったため、病状が悪化し、あげくに「月嫂」も逃げてしまった。

安徽省婦人職業紹介センターの宛志英氏によると、現在、合肥市に300社の家政婦紹介センターがあるが、ほとんどの会社で「月嫂」紹介の部門を設けている。しかし、会社も紹介業務だけで、職業訓練もせず、資格も持っていない。このため、市場が混乱しているのだという。

また、家政婦の賃金は高いのに、質が高くないという現象について、業界関係者は、一般家庭で「月嫂」を雇う場合は、正規の紹介会社を通して、自分の家庭状況に合うヘルパーを探すこと。5000~6000元/月(1元=12円)は一般価格で、7000~8000元/月は相当高い。また、「月嫂」の健康証(1年以内のもの)もよくチェックするようにと話した。

*1:中国では、辰(龍)は吉祥、富、高い地位の象徴であるため、辰年に出産したい人が多い

*2:「月嫂(ユエサオ)」家政婦業の一種で、主に出産後1カ月間、妊婦と新生児の世話をする、産後ヘルパー

 

ソース:http://news.sina.com.cn/c/2012-02-09/032623903898.shtml

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