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住宅購入制限で関連業界に大打撃


2012年2月16日付け、京華時報

不動産物件価格下落

昨年2月16日、北京市は”史上最厳の購入制限令”、即ち”北京15条(※1)”を発表し、北京市民と市外からの移住者は一律購入制限令の対象とした。制限令を発表してから1年が経過し、本紙はこの件の現状を取材した。

1年間の住宅購入制限によって、住宅価格は平穏に推移しており、平均販売価格はやや下落した。具体的な数字で言うと、販売価格は2万元/平方メートル以下に下がった。初めて住宅を購入する購買者は政策の恩恵を受けたが、不動産産業、販売仲介業者、及び家具、内装、建築材料など下流工程の産業は、業績に大きなダメージを受けた。市場需要の急転換の影響で、ダメージを受けたこれらの産業は、いま活路を模索している。

■効果

購入制限の導入により、住宅に対する需要が減少し、北京市内のビル建設への投資にストップがかかった。

■投機的な投資の排除

北京市内の病院に勤める劉さんは、昨年結婚のため家を購入しようとしたが、値段の高さにビックリしたという。昨年年末になって、ようやく通州にある華業東方ローズマンションの分譲物件を購入した。値段は13000元/平方メートルだった。”値段が予定していたレベルまで下がったので買いました。購入規制は確かに効果があった。”

劉さんの話では、昨年、彼女が家を探し始めた時、通州にある幾つかのマンションは全て20000元/平方メートル以上で、第5環状道路内側の物件はとても手が出ない値段だったという。当時、メディア大学の近くにある中古物件でさえ23000元/平方メートルを超えていた。

不動産物件仲介業者のデータもそのことを証明している。北京中原不動産の統計では、北京で最近1年の新築住宅物件の販売価格は全て19955元/平方メートルであり、再び2万台を割り込み、前期比3.4%下落した。特に、今年1月まで、成約済み物件の価格は明らかに下落し、新築物件の成約価格は平均17899元/平方メートルであり、前年2011年12月の21151元/平方メートルに比べて15.4%下落し、2011年1月の22433元/平方メートルに比べて20.2%下落した。

不動産物価の調整は、主に購買制限政策によって効果が現れた。購買制限は1年間における北京市内の不動産物件成約件数の下降をもたらし、不動産物件の空室率も増加し、開発会社も次々と値下げや販売規模の縮小に追い込まれた。物件在庫が増える中、初めて住宅を購入するひとにとって、選択肢が増えることになった。

北京市住宅建設委員会が発表したデータによると、2月15日まで、購入制限が始まって1年で住宅市場の成約総件数は約18万物件で、昨年の成約総件数の約31.4万件と比べると、42.2%の減少になった。不動産物件の在庫量は、購入制限前の9.29万物件から、目下の在庫は11.93万物件に達した。

北京中原不動産市場研究部総監である張大偉氏は、不動産市場調整政策は既に効果が現れており、一部の地域では明らかに価格が下がっていると解説する。通州、大興などの地域では、在庫量の増加により価格が下落し、房山など供給が急に増加する可能性のある地域でも、先行して価格が下がる可能性がある。

中古物件も新築物件の成約件数減少に伴い、減少傾向にあり、市場に出る物件がますます増え、選択の余地がますます広がる。今年1月に中古物件を購入した王さんは、”まるで春節でみんなが帰省し、北京の街がガラガラになったみたいに、物件を争って買う人々が消え、順番待ちもなくなった。”

偉業我愛我家市場研究院の統計によると、購入制限政策が施行されてから、北京籍個人購入者の割合は87.2%を占め、施行前より25.1%上昇した。地方出身の個人購入者の割合はわずか11.2%で、25.7%減少した。購入制限の1年間で、非北京籍個人購入者が購入した物件は6500件で、昨年の32200件と比べると、83.9%の下落である。業界識者によると、政策によって需要が減り、北京市の不動産物件への投資投機的な購入は基本的に排除された。

■影響

購入制限は不動産業界に大きなインパクトを与え、業界全体が低迷している。

■不動産開発会社の株価下落

1年間で、成約件数は13万円減少し、物件の平均価格を200万元で計算すると、購入制限後1年で住宅の成約額は2600億元減少したことになる。

一方、政策は不動産開発会社の株価にも影響を与えた。Windコンサルティング会社の統計データでは、昨年の不動産関係企業の株価は軒並み下落し、市場価格で2128億元が消えたことになり、下落率は20.87%である。株価下落の企業に万科、華遠不動産、万通不動産などの大手も含まれている。

■1000を超える仲介業者が休業

昨年後半、大量の不動産販売員が次々と退職した。販売数が減少の一途を辿り、給料も大幅に減少した。政策緩和の見通しが立たない状況の中で、”数ヶ月、もしかすると1、2年は、どうしようもない状態が続くだろう。”と、ある転職した不動産販売員が語る。

成約量が劇的に減少したことで、大量の仲介業者が閉店に追い込まれた。目下営業中の不動産会社の本社、子会社、営業店を入れて2380社あるが、購入制限前は4364社もあった。昨年8月末、北京市住宅建設委員会は通知を出し、1357の店舗に対して店舗整理を要請し、対応しない場合は営業停止を命じると通告した。業界識者によると、結局1357社は再整理の結果、半分は閉店になった。この措置以外でも政策の影響で閉店した仲介業者は1000社あまりある。

■内装業者への依頼が半減

不動産業界の下流産業として、家具や内装工事業界も購入制限政策で大打撃を受けている。

昨日、記者は幾つかの家具ショップを訪ねたが、店員の話によると、購入制限による売上への影響に関する統計データはないものの、来客数と問い合わせ数から見て、人数は少なくとも半分に減少した。割引セールや、「ひとつを買うと、もうひとつ進呈する」などの販促活動をしても、来店者数はそんなに多くない。愛蒙家具店の店員によると、政策後、フルセットの家具の販売量は最も減少が著しく、これらは新築住宅を購入した消費者が買う場合が多いという。

東第5環状道路にある内装会社の責任者によると、昨年の内装工事件数は半分に減り、”昔は1年通して休みが取れないほど忙しかったのに、いまは、この仕事が終わると、次の仕事がいつ来るか分からない状態だ。”

北京コンクリート協会会長である朱国民氏によれば、購入制限の影響で、一般住宅向けコンクリートの需要は今年から大幅に減少したという。ただ、地下鉄工事や、公営団地、以前に着工した建築工事向けのコンクリート需要があるため、コンクリート製造会社の売上に大きな影響は出ていない。

■見通し

不動産市場における統制政策は継続され、不動産関連業界は方向転換を迫られる。

購入政策が施行されてまもなく、不動産開発会社や仲介業者は、いずれ政策は緩和されることを期待していた。しかし、政府は度重なるごとに政策の継続を表明して来たことから、関連企業は方向転換を迫られている。

緑地不動産の会長である宋衛平氏は最近メディアからの取材に対して、”中国不動産業界が過去10年続けて来た成長モデルは既に影を潜め、暴利を貪る時代は終わり、ここで方向転換しなければ、緑地不動産も将来はない。”と述べている。

不動産開発会社が多角化で白酒を作るなど、業界を超えた方向転換も現れ始めている。今年始めに、星河湾副総経理である梁上燕氏は、当該企業の新たな事業として、マオタイグループと提携し、白酒のブランドを立ち上げると発表した。一部兼業している不動産会社の中には、不動産事業から完全撤退し、ほかの事業に転換した会社もある。

不動産仲介業者も打開策を模索している。昨日、鏈家不動産の林副総裁は、多角化するのではなく、市場が低迷する時は、自社のサービスレベルを高め、同時に多様な業務内容を展開する施策として、賃貸事業への進出を表明した。

偉業我愛我家の副総裁である胡景輝は、当該企業は賃貸物件の電子取引に取り組んでおり、新築物件と中古物件の情報と連動するようにすると発表した。このほか、当該企業は2週間以上半年以内の短期賃貸事業にも進出する予定だという。

商用不動産物件の代理業務も仲介業者の主な転換先となっている。北京中原不動産市場研究部総監の張大偉は、オフィスビルなどの商用物件は購入制限の対象ではないので、その家賃や成約件数はここ数年「うなぎ上り」であるという。店舗物件の移転や、オフィス賃貸などの取引量の増加が、中古物件販売の低迷を補う形となっている。

 

※1:北京十五条

昨年2月16日、北京市は”北京十五条”を発表し、北京市内で既に住宅を所有している北京市民、北京市の暫定居住認可証を持っているひと、北京市内に住宅を所有してなく、かつ連続5年以上北京で社会保険料と個人所得税を納付している世帯を対象に、不動産物件1件のみ購入を認めるとした。

2件以上の不動産物件を所有する北京戸籍の世代、1件以上の不動産物件を所有する非北京戸籍の世代、暫定居住認可証、連続5年以上の社会保険料と個人所得税の納付証明書を提出できない世代に対して、住宅の販売を一時的に停止する。

 

ソース:http://news.sina.com.cn/c/2012-02-16/034923939911.shtml

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