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アップルが商標紛争に四苦八苦


2012年2月19日付け、網易新聞

IPAD商標登録

iPadが中国で商標侵害訴訟で敗訴し、各地の店舗でiPadを商品棚から撤去している時に、アップル社は新たなトラブルに巻き込まれた。蔡志勇という義烏に住む会社社長が、アップル社より先に”iPhone”を第11類商品類別(照明など)の商標として登録申請したことが分かった。

登録申請の公表期間が終わろうとする最終日に、アップル社はこれに対して異議申し立てを出し、当該申請を却下するよう要求した。

しばらくすると、アップル社の異議申し立ての証拠資料は、国家商標局経由で蔡志勇氏が登録申請を依頼した義烏徐杰商標事務所に転送された。

■照明器具社長が運試し

蔡志勇の会社は義烏市(浙江省)で主に懐中電灯、フラッシュライト、自動車用ライトなどの商品を販売している。蔡志勇は、iPhoneが中国市場に参入した時に大きなブームとなったので、彼はこのブームを自分の商品の販売促進に利用しようと考えた。

”iPhoneは電子機器、我々の主要製品は照明器具、商品類別が違うので、アップル社がこの商品類別で申請してない可能性があると思って、もしまだ申請してなければ、私が申請しようと決めた。”2010年8月に運試しのつもりで、蔡志勇は徐杰商標事務所代表の徐杰氏を訪ね、第11商品類別として”iPhone”の商標申請を依頼した。

”当時、我々は夢物語のつもりで申請した。通常、国際的な有名ブランドは商標使用権紛争を避けるため、市場参入にあたり、全ての商品類別(計45類別)に商標登録するのが普通である。”徐杰は、アップル社のような大企業はそんなへまをしないだろうと最初に思った。しかし、調べた結果、意外なことにアップル社は20数種の商品類別に商標登録しただけで、そのほかの類別の”iPhone”商標は全て十数社の国内企業が登録申請している。しかも、照明、加熱、調理などを含む第11類商品類別の中で”iPhone”の商標登録がまだない。これは、蔡志勇がこの類別で”iPhone”の商標登録申請ができることを意味する。

■アップル社が異議申し立て

その年(2010年)の8月30日、徐杰が正式に蔡志勇の依頼を引受、国家商標登録局に第11類別として”iPhone”の商標登録を申請した。2011年6月30日、蔡志勇が申請した”iPhone”商標は初期審査の3ヶ月間に渡る公表期間に入った。

“規定に基づけば、初期審査の公表期間内において第三者による異議申し立てがなければ、蔡志勇は商標登録承認書を手にすることができる。”公表期間が残り2日という日まで、アップル社から何の動きも見られなかった。徐杰らは、これで問題なく商標登録が受領されると思った最終日に、アップル社が北京のある商標事務所に依頼して商標登録申請の異議申し立てを出したのである。その後数ヶ月の間、アップル社は異議申し立ての証拠資料をかき集めた。

電子メールで送られた異議申し立ての証拠資料は、印刷すると1000ページを超える量だった。アップル社はこれらの資料に基づき、蔡志勇の申請は商標使用権の侵害に限りなく近いと主張し、申請の撤回を要求した。同時に、国家商標局に”iPhone”を有名ブランドに認定するよう要請し、類別に関係なしにその使用権が守られるべきだと主張した。

”異議申し立てが認められる可能性は大きくない。これまでの事例を見ると、成功確率は1割程度だろう。”徐杰は、彼らが商標申請する時、iPhoneはまだ中国市場に進出したばかりで、有名ブランドとは言えないので、アップ社の主張は認められることはないだろうと見ている。

次の日、徐杰は飛行機で北京に飛び、関連部門とアップル社の異議申し立てへの対応について協議した。そして、1ヶ月以内にアップル社に対して回答するとした。

■弁護士:異議申し立てが認められる可能性は低い

このことについて、浙江六和弁護士事務所義烏分所の副主任であり、弁護士の呉永能氏は、アップル社の異議申し立てが認められる可能性はほとんどないと見ている。

”確かに、蔡志勇が申請したのも「iPhone」商標ではあるが、その使用範囲は全然異なる分野であり、商品類別も全く異なる。”呉永能は、もしアップル社が異議申し立てを成功させたいなら、蔡志勇が申請したiPhone商標の商品が消費者を混乱させ、携帯電話と間違って購入する恐れがあると証明できた時だけであるとの見解を示している。ただ、実際のところ、混乱させたり、間違って購入させたりするようなことはあり得ないので、最終的に蔡志勇は申請した商標使用権を手にすることができるだろう。

■”IPAD”商標紛争を連想させる

2000年、唯冠国際株式会社(以下、「唯冠国際」)の台湾子会社である唯冠電子株式会社(以下、「台湾唯冠」)が複数の国と地域で”IPAD”の商標を登録した。2001年、唯冠国際傘下の唯冠科技(深圳)株式会社(以下、「深圳唯冠」)が中国国内で2種類の商品類別で”IPAD”の商標を登録した。

2006年、アップル社が”iPad”を販売しようとした時、”IPAD”商標の使用権は既に台湾唯冠が所有していることに気付いた。2009年、アップル社は台湾唯冠と合意書を締結し、3.5万ポンド(約450万元)で世界における”IPAD”の使用権をアップル社に譲渡することに合意した。しかし、深圳唯冠は、3.5万ポンドの使用権譲渡合意の中に、中国国内における”IPAD”の使用権が含まれないと主張し、深圳唯冠が中国国内における”IPAD”商標の使用権を所有しているのであって、台湾唯冠はこの権利を譲渡する立場にないので、中国国内における”IPAD”の使用権はアップル社にないと主張した。

2011年12月、深圳唯冠はアップル社に対して商標使用権侵害の訴訟を起こし、アップル社にiPadの販売を停止し、”IPAD”を使用しないよう要求した。

深圳唯冠は全国各地で工商管理部門に対して、アップル社の商標権侵害行為の調査を申請している。アップル社は商品撤去の危機に直面している。

 

ソース:http://help.3g.163.com/12/0219/08/7QK5C2T300963VRO.html

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