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各地で水道料金値上げ


2012年2月20日付け 経済参考報

2012.2.21水道料金値上げ

今年に入ってから、各地で水道料金の値上げが始まっている。長沙市の家庭向けは1トン当たり1.88元(約22円)から2.58元(約31円)、広州市は2つのプランがあり、それぞれ1トン当たり0.6元(約7.2円)、0.7元(8.4円)の値上げとなっている。また、重慶市では家庭向け水道基本料金に従量制の導入を検討している。

15日に開催された国務院常務会議で“今年は水道料金の改革を更に進めよう”という方針が打ち出された。しかし、専門家は料金調整と同時に水道水の質を高める必要があると指摘している。

■水道業界は赤字?黒字?

多くの都市で水道料金の調整が行われていることについて、専門家は偶然ではないという見方を示している。全国工業商業連合会環境サービス業部会、秘書長の駱建華氏によると、今年は全体的に物価が下落する傾向にあるため、資源関連製品の価格改革のチャンスだという。

値上げの理由は、時期が良いことに加え、水道会社の赤字が続いていることにある。広州水道会社の場合、赤字金額は2008年が5081万元(約9億6千万円)、2009年が2億700万元(約24.8億円)、2010年が3億9100万元(46.9億円)だった。その原因は料金設定の低さにあり、コストが料金を上回るという逆転状態にあるからだ

一方、水道関連の上場企業(設備供給、管理、開発、汚水処理など)の収益は堅調に伸びている。江南水務公司の場合、2011年の純利益は前年同期に比べ50%以上伸び、2011年上半期の売上総利益率は64%に達した。同じく水道水供給関連事業者である成都興蓉投資の売上総利益率は52%、北京首創は26%だった。

しかし、専門ウェブサイト「中国水網」の研究員は、水道関連企業の業績が伸びていることは、必ずしも水道業界の現状を反映しいているわけではないと指摘する。なぜなら、水道関連の上場企業が業界平均より利益が高いのは、不動産や建設業界にも参入しているからだ。また、売上総利益率の上昇もこの問題を表してはいない。水道関連業界は設備投資の高い業界で、毎年設備が老朽化し、財務コストも高くつくため、これらを差し引くと利益率は普通レベルといえる。

清華大学水業政策研究センター主任の傅涛氏によると、水道業界の平均利益率はわずか1%で、相当数の水道会社は赤字経営をしているのが現状だという。

■コスト算定に2つの難題

水道や電気の料金値上げは回避できないというなら、水道敷設工事などによる高いコストは水道料金に含まれるべきなのか、大きな論争が起こっている。なぜなら、このような状況は全国至る所で見られるからだ。

ここ数年、都市人口の急速な増加と水源の汚染問題により、多くの都市で水道敷設工事が行われている。このような工事費用は、財政に頼るのか、消費者が負担するのか、コスト算定時に考えなければならない。

溥涛氏は「水利工事水供給価格管理法」に基づき、水道敷設工事のコストは料金に含むべきだという見解を示している。

そのためには2つの大きな前提が必要だという。ひとつは、“消費者の負担能力を考慮しなければならない”ということだ。現在、中国における1人当たりの毎月の水道料金は、可処分所得の約1%にあたり(国際平均は3%)、将来的には徐々に2%以内に引き上げる余地はある。また、水道料金の引き上げに合わせ、低所得家庭への補助を拡大していくべきだ。

もうひとつの難問は、配管からの水漏れによる損失だ。広州水道公司が公表した損失率は15.45%で、他の地域では20%を超えているところも多い。この損失により、水供給のコストが押し上げられている。先進国の都市、例えば日本の東京では水漏れによる損失率は3%であるという。今後は、水道管の改造や管理レベルの向上により、中国の水道会社は損失を抑えるための努力をしていく必要がある。

■「低品質低価格」から「高品質高価格」へのシフト

専門家らは、今回の料金の引き上げは水資源改革の一環に過ぎないが、改革の最終目的は、「安くて悪い水」から「高くて良い水」へと発展していくことにあるという。

水質を改善するためには、水源を換え、配管改造する以外に、水質の監視測定にも力を入れなければいけない。「生活飲用水衛生基準」によると、遅くても今年7月1日までに、中国の水道水の監視測定項目を現在の35項目から106項目までに増やすことになっている。しかし、精華大学の傅涛氏は、これにより目標達成できる水道供給会社は少なく、水道料金を値上げした後は、水質向上に力を入れなければならないと指摘する。

長い目でみると、水資源の稀少価値が増していくにつれ、水道料金の見直しというのは回避できない問題である。料金調整の度に、運営業者と利用者の力比べになる。専門家らは、消費者の信頼を得るためには、水資源コストと水道料金を連動するシステムをつくるべきだと呼びかけている。

 

ソース:http://news.sina.com.cn/c/2012-02-20/004023957285.shtml

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