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地下鉄広告入札に談合の疑い


2012年2月21日付け 経済参考報

2012.2.22武漢地下鉄広告

武漢市の地下鉄広告をめぐる「低価格落札」が、世間の注目を集めたが、19日になって、武漢市紀律検査委員会と監察部門が“入札は無効である”と発表した。入札開始から突然の無効表明までに、いったい何があったのか。誰がこの入札ショーを演出したのか。

■高価格提示者落札

昨年11月18日、武漢地下鉄集団が「地下鉄2号線第一期工事構内の広告」の入札募集を始めた。湖北成套招標有限公司が委託を受け、公開入札業務を担当した。10社からの入札希望があり、そのうち6社が予審を通り、1月12日に3社が価格を提示した。深圳報業集団地下鉄広告公司が10億1800万元(約122億円)、上海雅仕維集団が7億3000万元(約87億円)、広東省広告股份有限公司が7億500万元(約84.6億円)だった。

規定により、今回は総合評価落札方式が採用された。配点はそれぞれ、入札価格にかかる評価(60点)、会社経営内容評価(15点)、プロジェクト提案書評価(15点)の3つの部分から総合点数をつけることになる。合計100点。これに基づいて評価したところ、価格に係る評価は深圳報業が広東広告より11.9点高かった。

残りの2つの部分については、専門家の審査によって決まるが、深圳報業がほぼ確定と思われていた。

1月18日、武漢地下鉄のオフィシャルサイトで公表された入札者は広東広告だった。深圳報業集団は3億1800万元も高い価格を提示したにもかかわらず落札できなかった。

この結果に対して、驚きを隠せないのは深圳報業集団だけではない。世間では、裏でお金が動いていたのではないかとの憶測が流れた。

■入札が操作された?

現在、武漢の地下鉄は建設ピークを迎えている。資金の需要もピークを迎えるにも関わらず、最も高い価格を提示した会社を外した理由はどこにあるのか?

これに対し、武漢地下鉄集団運営公司の党委員書記である陳川氏は記者会見で、“今回の入札は競売などと違い、価格だけで判断したのではなく、総合的に評価をした。高い価格を提示できても、コスト面で厳しくなり、経営難に陥って支払い能力に影響か出ることを危惧したと”いう見解を示した。

しかし、業界関係者によると、この理由には無理があるという。国有プロジェクトの経営権は“価格で決める”というのが業界共通の認識で、深圳報業集団の過去の実績からすると、利益が出せない心配はないはずだという。

実際のところ、深圳報業集団が落札できなかった理由は、第3部分の評価で得点が振るわず、そのうち2つの項目に零点が付けられたからだった。一方、広東広告は満点だったという。

武漢地下鉄集団の陳川氏によると、入札募集要項には“乙は経営許可期間内に広告総面積の5%は公益広告に割り当てることを保証すること。もし、その5%は政府が求める公益広告の条件を満たせない場合、政府の規定または求める条件に準ずる”とある。深圳報業集団は入札書に“公益広告は全体の5%以上”と記載したが、政府からの条件は10%だった。

このことは、専門家の間で更なる論議を呼んだ。過去に「入札法」の起草にも携わった武漢大学教授の余杭氏によると、入札評価で零点となるのは、甚だしく的外れな回答をした場合や、全く回答しない場合に限るため、深圳報業集団に対して零点の評価が下されるのは厳しすぎるという。

また、余杭氏の見解によると、広東新聞も5%と提示していたならば満点にはならないはずで、もし10%と記載していたならば、武漢地下鉄との間で何らかの事前交渉があり、談合の疑いもあり得るという。

落札した広東広告公司の運営責任者である鐘山向氏は、会社が入札作業の事前準備を担当したことを認めている。これについて、武漢大学の余杭氏は、もし双方が事前に接触をしていたとなると、広東広告は「利害関係者」になるため、入札に参加すること自体が法律違反となり、談合があったと疑われても仕方ないとの認識を示した。

審査に参加した入札評価委員会のメンバーは、“審査委員は全部で5名、そのうち3名は武漢地下鉄からの代表だった。自分は零点も満点も付けておらず、審査終了後すぐに帰った”と証言している。

一方、武漢地下鉄運営公司側の審査委員は、“審査は2回行われた”というコメントを残しただけだった。

また、深圳報業集団の代表取締役、関雲平氏によると、入札結果の公表の仕方とスケジュールにも意図的な隠蔽行為があったと語る。入札結果が出た時点で、武漢地下鉄はすぐに当事者に直接知らせることなく、自社サイトに公表したが、すぐに検索できないようなページに公表されていた。1月18日に公表した内容は、規定により7日間公示することになるため、24日までとなるはずだったが、22日から春節休みに入ったため、実際に公示された日数は4日間だけだった。

■真相解明に期待

ある業界関係者は、今回の入札には権利と金銭が絡む不正取引があったことを示唆した。入札評価前に、特定の会社に高い点数を付けるよう根回しをした入札担当者がいたことを明らかにした。

湖北省入札監督管理局に今回の入札経緯と監督状況について問い合わせをしようとしたところ“上層部から、この件についての取材に応じてはいけないと言われている”と取材を断った。今回の武漢地下鉄広告入札プロジェクトを担当した湖北成套招標公司は、かつて湖北省招投標監督管理局の系列会社だった。

武漢市の関係部門はすでに今回の入札を無効にするとしているが、この事件が職権乱用に当たるのか、裏工作はあったのか等、今後の捜査の進展が注目される。

 

ソース:http://news.sina.com.cn/c/2012-02-21/011523962823.shtml

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