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2011年プログラマー収入調査報告


2012年2月23日付け、博客園

2011年初め、CSDNがネット上で「2011年ソフトウェア業界エンジニア収入大調査」(http://vip.csdn.net/2011/xinzi/main.html)を発表して以来、多くシステム開発技術者の反響を呼び、僅か2ヶ月の間に1万人近くのシステム開発者から調査への回答が得られた。中国に百万人いると言われるシステム開発者の極一部にあたるとは言え、回答者の業務範囲はソフトウェア産業のあらゆる分野を網羅し、彼らの職位はあらゆる階層の職位をカバーしている。この調査の結果と変化から、中国のソフトウェア産業におけるシステム開発者の生態を垣間見ることができ、更に、システム開発者が自分が業界に置かれている位置を推し量る一助となるだろう。

■2011年:プログラマーにとって悪くない年

恐らくシステム開発者たちは、大学を卒業し、熾烈な就職活動に身を投じた当時のことを思い返えせば、あの時は、豊かな生活への憧れと、活気溢れるIT業界で一旗揚げようとの意気込みを持っていたはずだ。しかし、市場経済の時代では、成功かどうかを定量的に判断する指標は「収入」であることは間違いない。ちょっと俗っぽい見方かも知れないが、いまのところ、それより適切な指標は見当たらない。では、いまの中国のプログラマーたちの平均収入レベルはどれほどか?まず、我々はプログラマーたちの給料に対する満足度を見てみよう。

多くのPGは給料に不満

図1:多くのプログラマーは給料に不満

調査から分かったことは、殆どのプログラマー(約73%)は自分の給料に満足していない。この不満と感じる原因は、もともと期待が高過ぎなのか?それとも周りの人たちと比較した結果なのか?更なる考察が必要である。

我々は、月収の水準を4つのレベルの分けることにした。低収入(2000元以下)、中レベル収入(2000元〜5000元)、中高レベル収入(5000元〜10000元)、高収入(10000元以上)。調査のデータを見ると、中国17あるIT重要都市のシステム開発者の月給は、殆ど2000元〜5000元程度である。当該収入水準は、13の都市で最も割合が大きく、その中でトップ3は、瀋陽(67.5%)、済南(65.8%)、珠海(62.5%)である。それに比べて、北京、上海、深圳のシステム開発者の収入水準は比較的に高く、この3都市で最も多い収入水準は月収5000元〜10000元である。

調査対象者の収入水準分布

図2:調査対象者の収入水準分布

国家統計局が発表したデータによると、2010年都市農村のひとりあたりの平均年収は21,033元(月平均1753元)であり、その中、北京市民の平均年収は2.9万元(月平均2417元)である。ここ数年、中国の経済発展は比較的安定しており、恐らく2011年も2010年と同程度の年収水準になると推測できる。従って、2011年における中国プログラマーの収入は、住む地域の平均収入と比べると悪くはないと言える。

しかし、その中で厳しい生活を強いられる人たちもいる。調査によると、月給が2000元以下の人たちは、済南(15.8%)、西安(13.8%)、青島(12.7%)、武漢(12.6%)に比較的多く分布している。

月給1万元以上が高収入と定義すれば、高収入が多い都市は上海(26.9%)、北京(20.6%)、深圳(14.7%)、杭州(11.3%)などである。杭州のプログラマーの待遇がいいのは、近年の杭州が進めるIT産業推進の成果であろう。プログラマーの収入満足度に戻って、、調査データを分析すると、プログラマーの満足度と給料水準には正の相関関係があることが分かった。収入が高ければ高いほど、不満度は低い。ただ、注意すべきは、どの収入レベルのプログラマーも、50%以上が現状の収入水準に不満を持っていること。生活は悪くないが、中国のプログラマーたちの幸福度はそれほど高くない。

都市別収入水準分布

図3:都市別収入水準分布

■転職回数が3回以下がベスト

「転職」は、プログラマーたちが生涯職場で最もホットな話題である。しかし、これは諸刃の剣で、多くの経験と職歴が得られる一方で、企業忠誠度の評価が低下したり、企業がいる業界で積み上げたものを失ったりする弊害もある。そのため、多くのシステム開発者は転職するかどうかで悩む。では、今回の調査で、収入と転職の因果関係でどういう結果が得られたのだろうか?

収入と転職回数の相関表

表1:収入と転職回数の相関表

上記の相関表を見ると、4つの収入水準の中で、「2000元以下」と「2000元〜5000元」のグループは、転職したことがない人が大多数であり、収入が5000元以上になると、転職経験者数が明らかに増加していることが分かる。収入が10000元以上のグループを見ると、3回転職した人たちの割合が最も多く、24.6%に達している。しかし、転職4回以上の人数は急劇に低下し、10.3%に留まる。このデータから分かるように、ある程度収入の高い人たちはだいたい転職の経験があるが、転職の回数が多いからと言って収入が高いというわけではない。転職は3回がひとつの目安のようだ。適度の転職は経験やスキルアップにつながるが、頻繁に転職し過ぎると、専門知識の蓄積に不利で、収入アップの可能性も限定されてしまう。

■達人かどうかの分け目は5年目

勤務年数と収入の関係を見てみると、業務経験1〜2年のシステム開発者の収入は、2000元〜5000元の間が最も多く、業務経験が2年以上になると、大多数は収入5000元以上となっている。また、5000元〜10000元の収入水準グループは、10年間大きな人数の増減はなく、安定している。しかし、収入10000元以上のグループでは、10年間の前半は著しい増加が見られたが、後半の数年は比較的安定している。

調査対象者の業務経験年数分布

図4:調査対象者の勤務年数分布

収入と勤務年数の相関表

表2:収入と勤務年数の相関表

どうやら、月給5000元は「3年」、月給10000元は「5年」がひとつのキーワードになっているようだ。月給5000元以内のグループは、勤務年数を重ねるに連れて人数は減少し、勤務年数3年以上で月給5000元以上の人数が少しずつ増えている。これは当然の結果であり、勤務年数が増えるに連れて熟練度が上がり、自然に収入も増えている。勤務年数5年以上で月給10000元に到達した人たちは、それ以降の収入水準がほぼ横ばいになっている。これは、勤務年数と収入との関係は、ひとつの上限があり、勤務年数に比例して無制限に収入が増えるわけではない。データから推測できることは、中国のソフトウェア業界では、プログラマー初心者から一人前の熟練工になるには3年かかり、達人のレベルに達するまで、だいたい5年かかるという計算になる。

■どんな仕事が一番儲かる?

”男は間違った仕事に就いてはいけない。女は間違った男に嫁いではならない。”という言葉があるように、従事する分野の情報化発展水準や市場規模によって、開発者の収入水準を決める大きな要因となっている。では、システム開発者として、どの業種を選択し、どの業界のソフトウェア会社を選べば良いのか?調査結果は驚くべき内容であった。自由業(SOHO)の収入水準が最も高く、30%以上のSOHOの月収が10000元を超えており、5000元以上の割合だと84%超に達する。でも、よく考えれば納得できる部分もあって、勇気を持って起業できるシステム開発者は、往々にして高いスキルと豊富な業界知識を持っている人たちであるから。

業界別プログラマー収入状況

図5:業界別プログラマー収入状況

さらに、業界別で見ると、高収入のシステム開発者の割合が最も高いのは、欧米企業のアウトソーシング(21.4%)である。このことから、中国のソフトウェア産業は「自立産業」と言うには、まだ程遠い状況であることが言える。次は自社開発(17.1%)だが、これにはマイクロソフト、オラクル、IBMなどの大企業が含まれており、これらの会社の社員の収入が高いことは、驚くにあたらない。3位に入ったのは携帯電話向けソフトウェア開発(16.9%)である。この分野は非常に人気が高く、やはりこれからは携帯電話の時代ということだろうか。

調査結果から言えることは、最も「おいしくない」業界は教育分野で、収入が2000元以下の割合が15%もあり、月収5000元以下の割合は65%に達する。教育産業は公共事業に属し、厳しく管理されているため、市場参入のハードルは高い。しかも、教育産業は大学入試を唯一の目的としており、IT化のニーズがそんなに多くはない。このほか、飲食産業と小売業もシステム開発者として参入に慎重になる必要がある業界であり、低収入者の割合は10.87%、5000元以下は71%である。しかし、飲食産業や小売業は教育産業と違って政府による厳しい管理がないため、楽観的に考えれば、この業界にまだ手付かずのニーズが残されている。

■プログラミング言語はどれも一緒

職人がいい仕事をするには、まずいい道具を手に入れなければならない。プログラミング言語や開発プラットフォームも開発者にとって、茨の道を切り開く刀である。プログラミングの思想や方法論を極めたトップ・プログラマーにとって、あらゆるプラットフォームやプログラミング言語を理解することができるとは言え、多くのプログラマー初心者は、その得意な言語や開発ツールによって収入水準と生活レベルが決まってしまう。調査データによると、多くのシステム開発者はjavaを使い、その割合は45.3%である。以降はC#、C++、C、.NET、JavaScriptの順であり、これらの割合はほぼ25%前後で大差はない。(注:多くのプログラマーは実際1種類以上の言語を使える)ただ、C#と.NETの開発者は、収入が5000元以下の割合が一番高く、55%である。これはC#や.NETに将来がないことを意味しているのではない。なぜなら、全ての言語において、5000元〜10000元グループの人数に殆ど差がなく、30%〜40%の間である。従って、どのプラットフォームを選んでも、熟練工のレベルに達すれば、収入に大きな差はないということが言えそうだ。一部の言語で低収入層の割合が大きいのは、言語の習得が簡単で、初心者が参入しやすいことと関連している。データを分析した結果、勤務年数2年以内のC#と.NETのプログラマーの80%が収入5000元以下であるのに対して、勤務年数3年以上になると、その割合は明らかに低下している。

言語別開発者収入分布

図6:言語別開発者収入分布

さらに、高収入グループを見ると、Erlang、Perl、Scalaを使う技術者は、高収入の割合が高く、それぞれ41.2%、36.7%、36.4%である。ただ、みんながこぞってこれらの言語を習うことをお勧めしない。なぜなら、これらの言語のサンプルは少なく、それぞれ17、98、11であり、サンプル数が1万近くある言語と比べて、極めて少ないと言える。やはり難易度によって、できるひとが少ないと、その分、収入が高くなるようだ。

収入別学歴分布

図7:収入別学歴分布

■結論

今回の調査では、我々は同時に英語力や学歴がシステム開発者の収入への影響についても分析を行った。その結果は予想通りで、英語力や学歴が高ければ高いほど、収入も高いという結果だった。まとめると、システム開発者はいい生活をしようと思うなら、専門性を高める努力をすべきである。なぜなら、地域、言語、業界など、外的条件の違いはいろいろあるが、低収入層から中等収入層までは、外的条件による収入格差があるものの、高収入になると、外的条件による違いは殆どないからである。

 

ソース:http://news.cnblogs.com/n/132431/

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