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中国が抱える8つの社会問題


2012年3月2日付け、新華網

天安門

全国人民大会と全国協商大会の開催が近付くに連れ、国民生活に関わる政策がにわか注目を集めている。最近の調査で、国民が最も注目する政策は8つある。この政策リストは実に中国の現代社会を良く表しており、過去の難問と新たな問題が互いに交差し、生存のためのニーズと発展のためのニーズが共存しているのが現状である。

その1:住宅市場を正常な状態に戻す政策はどうなるのか?

2つの大会の議題についてアンケート調査したところ、不動産市場政策はネット国民が最も注目している話題のひとつであることが分かった。

”住宅価格の過剰な上昇を抑える”から”合理的な住宅価格への回帰を促進する”へ。政策の変化は中央政府が住宅価格の暴走を許さない決意を表している。2011年に、購入制限令、価格規制令、中低所得者向け保証型住宅の建設など、住宅価格を抑えるための総合的な政策が功を奏し、投資投機目的の需要を抑えることに概ね成功し、今後の住宅市場は再び活性化されるだろう。

2012年の複雑な経済情勢を鑑みると、住宅購入制限令は維持されるのか、住宅賃貸政策に大きな修正があるのか、不動産税改革の適用は拡大されるのか、中低所得者向け保証型住宅の建設・配分・管理が予定の目標を達成できるのか、などが大会の主な議題となるだろう。

はっきり言えることは、今年の2つの大会でも、住宅関連政策は代表議員たちの熱い議題になることは間違いない。

その2:物価上昇幅が高止まり、物価調整政策の成果が試される

新華網が実施した”2つの大会に関する調査”の中で、物価問題は10大関心テーマにひとつに含まれている。

”物価水準を安定させる”ことは昨年のマクロ政策の重要な目標であった。数回に渡る金利利上げ、預金準備金率の引き上げなどの金融政策によって、食品価格が代表するCPI指数の上昇幅は縮小したものの、年間5.4%の上昇幅は年初目標であった4%を大きく上回った。

2012年の物価調整は更に複雑な局面を迎えることになりそうだ。各界が注目するのは、欧州債務危機の不透明な先行き、国内経済が転換期を迎えようとしている段階において、CPI指数の上昇幅の調整目標はどうなるのか、”緩やかな成長”と”物価調整”との間のバランスをどう取るのか、水道・電力・燃料などの自然資源の価格改革を推進しつつ、物価全体の上昇をどう抑えるのか、などである。

その3:最低賃金の引き上げは難しい課題

”貧富格差を解消する”、”利益分配の不公正を解消する”、”社会保障制度を整備する”など、人々の個人的な利益に直結する社会保障問題は、人民網の調査によると、3年連続で国民が最も注目するテーマとなっている。

個人所得税の徴収基準は月収3500元以上に引き上げられた。24の省で最低賃金水準を引き上げた。都市住民向け養老保険(年金)と新型の農村住民向け養老保険の導入は着々と進められている。基本医療保障制度のカバー率はほぼ100%に達した。いま、中国における収入分配と社会保障の改革はまだ進行中で、深く潜む矛盾は次々と明るみ出ている。

2012年に、収入分配改革がどう進められ、貧富の格差がどう縮小されるのか、社会保障制度の盲点を解消し、社会保障の水準向上は実現するのか、階層間の待遇格差を解消し、都市と農村の社会保障制度の一体化をどう実現するのか、人々はこれらの課題に注目している。

その4:「三難」問題は悲喜こもごも、更なる課題突破を期待

通学難、通院難、就職難。この「三難」は毎年注目され、毎年新たな進展を見せている。

”教育における平等”はずっと社会から高い関心を集めている。財政支出に占める教育の割合、親が学校を選ぶ風潮、不透明な学費、大学が自主的に入学試験を実施する問題、流動人口の子供の大学入試難問題など。教育改革は如何に”良質、均衡、公平”の面で新たな改善を実現するかが、注目されるところだ。

”3年目標”を実現したあと、新医療改革は今年から発展期に突入する。課題はまだ山積みである。受付で長時間待たされる、ひとを不安にさせる過剰な検査、時々発生する医療ミス、公立病院の過剰な薬に頼る体質はまだ根本的に解決されてない。「半月談」社の国民意識調査センターが26の省に対して実施したアンケートの結果によると、個人的に最も改善が望まれる問題は、医療負担の軽減である。

現状、または第12次5カ年計画期間中は、雇用問題の深刻さは増すばかりで、就職構造における矛盾が突出し、就業情勢は依然厳しい状況にあるだろう。最近、中国共産党中央政治局は雇用政策の促進についてグループ学習を実施した。恐らく、一部の地域における就職難問題、大学生の就職難をどう解消するか、調和の取れた労使関係をどう構築するか、などの課題は2つの大会で大いに議論されるだろう。

その5:食品安全が揺らぎ、打ち出す対策に効果はあるのか?

2011年、関係部門は特に食品の安全問題に力を入れたにも関わらず、いろいろな食品安全を脅かす事件が発生しており、その度、消費者を不安に陥れている。

調査でも、食品安全問題は国民の最大関心事のひとつであるとの結果が出ている。近年、人民大会代表(日本の国会議員にあたる)は食品安全問題に対する関心が高く、多い年では、千人以上の代表がこの問題に対して提案を出している。食品安全制度はなぜ次々と破られてしまうのか、食品安全基準はなぜ国内と海外で違うのか、零細食品加工会社や違法な製造拠点に対する検査が難しい問題、なぜ有名ブランドでも問題を起こすのか、食品が口に入るまでの安全管理の有効性をどう維持するのか、、これらの問題について、代表らが対策を探る議論の焦点となるだろう。

その6:スクールバスの安全問題、安心できる政策を期待

今年の地方会議で、スクールバスの安全問題はホットなテーマとなった。スクールバスの安全問題がいまほど国民の注目を集めたことはない。

昨年発生した幾つかの重大なスクールバス事故は、多くの親たちの心を痛めた。国はすぐにスクールバスの総点検を実施し、スクールバスに関わる安全条例や安全基準を定め、国民にも意見を求めた。

調査の結果、多くの国民は、スクールバスの安全対策が2つの大会の行政報告書に盛り込まれるのか、スクールバスの安全基準を厳しくしたことで、学校がスクールバスを辞めてしまう問題をどう防ぐのか、スクールバスを買えない貧しい地域の学校をどう支援するのか、スクールバスの安全対策が一過性のイベントで終わらないようにするためにどうすればいいか、スクールバスの採用基準と安全点検の有効性をどう確保するのか、などに注目している。

その7:道徳問題に反省が多く、誠意の欠如をどう再建するのか?

清華大学が発表した「2011年最も関心を集めた国民生活問題」では、最も関心を集めているのは社会道徳風紀問題で、2005年以来、初めてトップ10入りした。

改革開放が進むに連れ、公平、効率、民主などの現代的概念が人々の心に深く浸透した。しかし、あからさまな物言い、道徳違反、誠意の欠如などの現象も突出し始めた。

ひき逃げされた子供を助けない事件、人にぶつけといて自分はいい事をしたと主張する事件など、昨年発生した一連のショッキングな事件は、公序良俗に対する挑戦であり、社会の良識から大きな反感を買い、社会文明の発展と改革に対する問題提起となった。このような誠意に欠ける事件はなぜ国民から大きな反感を買うことになるのか、道徳のボトムラインはどこにあるのか、社会の道徳と誠意を再建するために、政府、社会と個人がそれぞれ何をすべきなのか、人々は2つの大会で代表たちはたくさんの提案を提出して欲しいと望むと同時に、政府には有効な政策を出して欲しいと願っている。

その8:行政ブログはまだ始まったばかりで、今後の成果に期待

2011年は、専門家やネット市民から「行政ブログ元年」と呼ばれている。政府部門は次々と公式ブログを開設した。微博(weibo)は多くの行政幹部が民意を聞く重要なチャンネルとなっている。その中で、浙江省では3000名を超す幹部がブログを開設し、全国トップとなった。また、多くのメディアも微博を通じて市民の意見を集めている。

いろいろな現象が示したのは、微博は瞬間的に情報を伝播できるメリットを活かし、全員が行政に参加できる新時代を築いたことである。微博は、行政部門が情報公開したり、腐敗防止に活用したり、市民の声を聞いたり、問題解決したりするプラットフォームになりつつある。

不安や不慣れから、受け入れ、積極的参加の段階を経て、行政部門の微博に取り組む態度が変化し、民主的政治体制の構築が進歩を続けている。第12期5カ年計画期間中は、社会管理のイノベーションを加速させ、人々は代表たちにアイデアの提案を期待している。例えば、微博を活用して如何に社会管理のイノベーションを促進するのか、ネットを活用して公共サービスを改善するのか、などである。

 

ソース:http://news.inewsweek.cn/news-21398.html

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