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「共に豊かになる」を目指す重慶モデル


2012年3月6日付け 新京報

2012.3.6重慶

共産党重慶市委員会書記の薄熙来は5日、全国人民大会重慶代表団の討論に参加し、「収入分配改革」をテーマに公開討論を行った。温家宝総理の政府工作報告書を何度も引用し、重慶の経験から、社会において収入を公平に分配することと、高度経済成長とは両立できるものだと主張した。

■社会問題解決に極めて重要な「収入分配」

薄熙来氏が引用した国家統計局のデータによると、2007年から2010年にかけて、中国のジニ係数*1は0.469に達している。

薄熙来氏は、これは比較的高い数値であるという見解を示すと同時に、今回の総理の報告の中で、国民の生活を改善するため、収入構造を調節するという発言が何度も出てきたことに言及した。具体的には、収入レベルに応じて異なる政策を導入し、公平かつ合理的な収入配分システムを構築するというものだ。薄熙来氏は、これを総理報告の中でも一番の重大ポイントであり、社会問題解決に有効な重要施策だとの見方を示した。

収入分配の問題は、少なくとも三つの面で社会に影響を与えている。一つ目は、社会の大多数の人々の生活と心理活動への影響。2つ目は、社会消費活動への直接的な影響。3つ目は、社会の発展への影響だ。

■改革開放路線を堅持

薄熙来氏によると、現在、中国経済が解決しなければならない問題点は、改革開放路線を今後も堅持し続けることだという。30年前、中国は鎖国状態にあって、経済体制も硬直していた。党や政府中央のたゆまぬ努力で、改革解放は大きな成果を挙げた。これは今後も引き続き堅持していくべきであると強調した。

しかし、改革開放の過程において、収入分配の問題が浮き彫りになり、特に重視しなければならない問題となった。この問題は事実上、社会主義の中心的価値に影響を与えるものである。社会主義の中心的価値は、思想上、精神上のみならず、成長に向けた考え方や成長の道筋である。共に豊かになるという社会主義を堅持していくことこそが、社会主義の中心的価値の一つの条件であるという考えを示した。

薄熙来氏は、歴代の政府トップも“共に豊かになる”ことを繰り返し強調してきたことに触れた上で、我々は競争を促し、社会における収入格差も容認してきたが、社会全体の公平性も極力重視しなければならない。中間層、低所得層がどのような生活をしているのかにも配慮しなければならないと述べた。

■重慶のモデル「収入の公平分配と高度成長の両立」

薄熙来氏は、重慶の経済成長に関するデータを例に、格差が大きいことが必ずしも経済を刺激する要素にはならず、収入の公平分配と高度成長は両立できるという見解を示した。

2007年と2011年の重慶市の経済データを例に比較すると、2007年のGDPは4,670億元(約5兆6,040億円)だったが、2011年には倍になり、1万億元を超えた。2007年の経済成長率は年平均15.7%で、2011年は2.1倍になっている。これは全国でも高い数字だ。

農業従事者1人当たりの純収入からみると、2007年は3,500元(約4万2,000円)だったが、2011年には6,480元(約84,240円)になり、ほぼ倍になっている。都市住民の1人当たりの収入は、2007年が1万2,000元(約14万4,000円)、2011年には2万元(約24万円)になった。

この間、重慶は対外開放政策を進めていた。2007年の外資導入は11億米ドル(約902億円)だったが、2011年には106億米ドル(約8,692億円)となり、増加率は9.6倍となった。輸出については、2007年は5,000万元(約6億円)だったが、2011年には50億元(約600億円)となり、増加率は98倍となった。

薄熙来氏は、これらの数字が示しているのは、“共に豊かになる”という道は実現できるということだと強調した。一部の人には、これは機械的な平均主義で、経済成長が停止してしまうと思われているようだが、そうではない。社会の公平や公正を追求すると同時に、高度成長を実現させることは可能であり、全国において先進的事例となり得るという見解を示した。

*1:「ジニ係数」貧富の格差を測る指標。ジニ係数は、0から1までの値をとり、分布が平等であれば0に近づき、不平等であれば1に近づく係数であり、値の大きさが不平等度を測る指標として用いられている。

 

ソース:http://news.sina.cn/?sa=t124v71d5743946&wm=b100

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