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タクシー乗り合いを奨励


2012年3月27日付け、財経網

乗り合いタクシー

タクシー不足の問題に対して、北京市はタクシーの乗り合いを奨励している。特に朝と夕方のピーク時に、乗合者は共通ルートの乗車料金のそれぞれ60%を支払うとし、領収書の発行にも対応し、それを拒否するタクシーに罰則を課すとしている。

タクシーの乗り合いを奨励することで、乗客はお金の節約ができるし、タクシーは収入が増える。タクシー不足を解消できるし、交通渋滞も緩和することができる。まさに一石二鳥の政策である。しかし、この方法は一見良さそうに見えるが、実行性に乏しく、乗客にとっても、タクシーにとっても、絵に描いた餅に終わる可能性がある。タクシーの乗り合いを奨励するより、自家用車の乗り合いを奨励した方が、望ましいかも知れない。

乗り合いタクシーの合法化は北京が初めてではない。南京も10数年前にタクシーの乗り合いを認めている。福州も去年6月に規定を出し、乗り合いの条件と料金基準を明確にした。そのほかにも、乗り合いを許可する都市は少なくなく、ただ料金基準は、共通区間の乗車料金60%を支払うところもあれば、80%とするところもある。メディアの報道を見ると、南京のタクシー乗り合いは未だに定着しておらず、福州市民は乗り合い規定を廃止すべきと訴えている。実際、北京も以前から検討しているが、なかなか乗客側の意見とタクシー側の意見との調整がうまく行かず、これはある意味、この制度に問題があることを物語っている。

一方、監視や罰則を強化しないと、タクシーの乗り合いは、強引に乗客を載せる行為に変質し、乗客の利益を損なうだけでなく、タクシー業界にも混乱を来す恐れがある。福州市民が乗り合い規定の廃止を訴えたのは、規定が執行される過程で変質し、乗客を騙す事件が多発し、乗客は弱い立場に追い込まれているからである。しかし、例え監視を強化し、強引な客載せを最大限規制するとしても、タクシーの乗り合いで発生した問題は、乗客を乗り合いから遠ざける原因となる。

乗客にしてみれば、初めて来た場所でタクシーを拾う場合、目的地や公共交通機関などに詳しくないため、安全かつ早く目的地に行くには、乗り合いは避けたいと思うの当然の心理である。例え道に詳しいひとでも、乗り合いは時間のロスになるのではないか、遠回りになるのではないか、乗車料金の節約にならないのではないかと心配し、やはり乗り合いを避けようと思うかも知れない。また、道端でたまたま会った乗客同士が通行ルートで合意に達することはそんなに簡単なことではない。しかも、我が国では人々の間の信頼関係がそんなに強くないことから、”見知らぬひとと話さない”ことは、旅先での鉄則となっている。

タクシー会社にとっても、乗り合いに問題は多い。ひとつ目は技術上の問題があり、先に降りる乗客にレシートを出すことができない。ふたつ目はタクシー業界には”互いに商売の邪魔をしない、客を奪い合わない”という暗黙なルールがある。三つ目は乗り合いとグループ乗車との区別ができない。このほか、乗り合いの過程で発生する問題も懸念されている。例えば、合意に至らなかった乗り合い対する”乗車拒否”や、通行ルートの遠回りに対するクレームなど。一旦クレームされると、運転手は潔白を証明することが非常に難しいので、運転手は余計なトラブルは避けたいと思うはずだ。さらに重要なのは、乗り合いは大して収入増にならないのだ。

以上の分析より、筆者は北京市が奨励している”タクシーの乗り合い”に賛同できない。タクシーの乗り合いを奨励することで、タクシー不足を解消し、交通渋滞を緩和しようとすることは、ひとつの試みではあるが、期待される効果の観点から、タクシーの乗り合いよりも、自家用車の乗り合いを奨励することの方が効果的なのかも知れない。知り合いと自家用車を乗り合いすることは、より実行性があるからだ。この方法は、タクシーの利用を削減し、交通量を抑えることができるだけでなく、削減されたタクシーの利用は観光客に回ることに繋がる。よって、筆者はタクシーの乗り合いより、自家用車の乗り合いを奨励すべきであると考える。

 

ソース:http://comments.caijing.com.cn/2012-03-27/111778783.html

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