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石油大手2社が元売り停止報道を否定


2012年4月11日付け 京華時報

2012.4.11石油大手2社

ここ数日、中国石油天然ガス集団公司(ペトロチャイナ)と中国石油化工集団公司(シノペック)の石油大手2社が、外部への石油製品の元売りを停止するとのうわさが広がり、民間のガソリンスタンドが神経を尖らせている。

■大手2社は元売り停止を否定

ペトロチャイナとシノペックによる外部への“元売り停止”の第一報は、あるメディアの報道だった。それは、“内モンゴルなど多くの地区で、石油大手2社が石油製品の外部への元売りを停止し、既存直営店を保護するとともに、本格的な小売販売へのシフトを検討している。おそらく一部の地区で先行実施し、その後、全国に拡大する計画である”という報道内容だ。

この情報は民間のガソリンスタンドに大きな衝撃を与えた。毎年、石油製品の需要ピーク時に生じる供給不足に対して、ペトロチャイナとシノペックは常に“元売り停止・小売確保”の対策をとるため、民間のガソリンスタンドは石油製品の品不足に見舞われるためだ。

大手電子商取引ビジネスサイト「金銀島」のアナリスト韓景媛氏は、大手2社の販売戦略から考えると、資源不足の際に“元売り停止・小売確保”対策をとることは確かに多く、今後も経常的に行われるだろう、と見ている。

しかし、“元売り停止・小売確保”と、外部向けの元売りを完全停止することとはわけが違う。大手2社が資源不足のときに“元売り停止・小売確保”をするのは、第一に、自社系列のガソリンスタンドに十分な量の供給を確保するためであり、第二に、一部の民間企業が元売りから購入した石油製品を小売せず、転売して利ざやを稼ぐことを防ぐためである。しかし大手2社は元売り停止のうわさを否定している。

10日、ペトロチャイナは、今年の1月~4月期に石油製品が供給不足に陥った時も、外部向け元売りの販売量は前年同期比で5.5ポイント増加した、と発表した。また、シノペックの本社も、外部向け元売り停止の事実はないと否定した。

■シノペックの昨年の元売り販売量は減少

大手2社は外部向け元売り停止の事実を否定しているが、シノペックの2011年の年次報告では、石油製品の元売りの割合は前年同期比で大幅に減少しており、年次報告では両社ともに、今年は小売業務に力を入れると記している。

シノペックの2011年年次報告では、通年で1億5100万トンの国内向け石油製品の総販売量のうち、小売が大幅に増加して14.4%となり、1億トン以上を占めている。元売り販売量は13.5%減、277万トンの減少であった。小売量が増加すると同時に、シノペックの直営ガソリンスタンドの数も昨年より505ヶ所増加した。逆に、契約経営のガソリンスタンド数は500ヶ所減少し、昨年年末時点でわずか15ヶ所となった。これに対し、シノペック側は、昨年、会社は確かに資源構成と計画配分を見直し、小売の比率を拡大した。今年はさらに小売事業に力を入れていく、と述べている。

シノペックのデータによれば、会社は昨年、小売比率の拡大に努力し、小売市場シェアを39.2%まで高め、前年同期比0.8ポイント増加した。

では、ペトロチャイナとシノペックはなぜ小売業務を強化し、元売りを圧縮しているのだろうか?その原因のひとつが、小売りと元売りの価格差だ。その価格差は国の規定では1トン当たり300元(約3900円、1元=約13円)となっている。金銀島のアナリスト傑英告氏は、価格差は往々にしてトン当たり300元以上となり、トン当たり1万元弱の元売り額からすれば、この額は大きくはないが、完全に固定されているため、製油段階で赤字が出た場合、製品価格にすぐに反映できなければ、この金額は大きな足かせとなる。利益を最大限にするには、大手2社と言えども、やはり小売事業を重視しなければならなくなる、と分析している。

この点は、シノペックの年次報告でも明らかだ。2011年、シノペックの製油事業部の赤字は300億元以上あったが、マーケット事業部と小売事業部は400億元以上の黒字となっている。

■市場はなぜ元売り停止を憂慮するのか

中国は世界第2の製油国であり、製油能力は需要を上回っている。供給量が十分にある状態にも関わらず、市場はなぜペトロチャイナとシノペックの元売り停止情報にこれほど強く反応するのだろうか?

その根本的原因は、中国国内の製油市場には競争体制がなく、石油大手2社が絶対的な支配力を持っていることにある。その一挙一動が市場に与える影響は極めて大きい。2011年末時点で、ペトロチャイナとシノペックの製油能力は年産4億900万トンに達し、全国総生産量の約77%を占めている。各地方の製油プラントの製油能力は年産1億トン以上で、全体の20%超を占める。

しかし、市場を支えるこれら多数の地方製油プラントは、国内石油価格が一定の水準以下に低下した場合、往々にして減産や生産停止の措置をとり、市場は供給不足に追い込まれる。中国石油企業協会秘書長の彭元正氏よれば、2010年の全国の民営製油企業の稼働率は83%だった。2011年は国際石油価格が高騰し、利益確保の幅が減ったことから、一部の省では、地方製油プラントの稼働率は46.6%にまで落ち込んだ。

*1:「元売り」生産者が生産した物や製品を卸売業者に売ること

 

ソース:http://finance.sina.com.cn/chanjing/cyxw/20120411/000011790996.shtml

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