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結婚最前線:お見合い広場


2013年6月4日、中国青年報

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週末、若くて美しい李菲は、母親に半ば強引に上海の人民公園に連れて行かれた。

そこに驚く光景が広がっていた。自分の年齢、身長、学歴、勤務先、月給、所有する不動産、戸籍などが書かれた紙が、まるで商品カードのように所狭しと掲示板に並べられて、落札者を待っている。

最近、北京、上海、杭州、鞍山などの都市で、このような光景がよく公園で目にすることができる。そこには親子二代の人生がかかっている。ここはいわゆる”お見合い広場”で、50年代、60年代生まれの親たちの”取引場”と化している。彼らの商品はすなわち彼らの子供、70年代、80年代、90年代生まれの若者たちである。

愛は商品なのか?

李菲は初めて人民公園のお見合い広場に来た。

ブルーシートで囲まれた通路の両側に、結婚適齢期男女の自己紹介がびっしりと5枚の全長17メートルの掲示板に並んでいる。殆どの自己紹介は写真付きで、中には大きな芸術的な写真を貼るひともいる。スペースの制限があるため、中には自己紹介を書いた紙に細い紐を通して木に縛り付け、風の中でタコのようにヒラヒラ漂ってるものもある。遠くから見ると、掲示板はまるで干されている布団のようだ。

親たちは既に自分たちの定位置を確保している。子供の自己紹介がもっと目立つように、自己紹介を段ボール紙に貼って地面に置いたり、木の枝に挟んだりして、あらゆる手を尽くす。もう少しこだわり派の親だと、自己紹介をプリントアウトし、クリアファイルに入れて、まるで就職面接の履歴書のように飾るひともいる。

”これは親たちが自発的に始めたもので、公園で商品取引のように相手を選ぶ独特な仕組みが出来上がっている”。華東政法大学社会発展学院教授の孫沛東はこう説明してくれた。

孫沛東は2007年9月から2008年6月の期間に、上海人民公園のお見合い広場に関わる調査を実施した。先日、彼女は研究成果をまとめた「誰かうちの娘をもらってくれ」を出版した。彼女の統計によれば、お見合い広場に”出品”した若者の中で、女性が全体の63.04%を占め、地元民は89.13%、普通のサラリーマンは39.1%であった。

”このような、広場に結婚相手を探す子供の個人情報を並べるスタイルは、まるで取引市場のようなイメージを人々に与える。そこにいる親たちの商品は自分の子供である。親たちは、熾烈な結婚市場の中で、より多くの注目を自分の子供に集まるように、自己紹介の看板に趣向を凝らす。まさに取引市場の取引と変わらない”と孫沛東は解説する。

李菲はいやいやながら母親と空いた場所に腰を下ろした。彼女の横には、58歳の経理担当のビジネスマン曹さんが座っている。彼は上海に3つの不動産物件を所有し、27歳の娘の相手を探すためにここにやって来た。

曹さんは、結婚相手を探すことは完全に経済用語で説明できるとの持論を持っている。”恋愛は元々取引である。どれだけ純情なふたりだとしても、経済用語で言うと恋愛は自分を売り込むことであり、相手に自分のことを欲しくなってもらうための営業活動である。市場の需要が大きければ、相場が上がり、売値も自然と高くなる。市場の需要が小さければ、全体が低迷し、売り手は妥協しなければならない。もし、所有している土地から石油が出ると分かれば、それを不動産屋に売ることはしないだろう。”

彼にとって、お見合い広場は市場であり、お見合いは結婚の営業活動であり、娘を売り込むプロセスである。

曹さんの向かいに座っている蘇ばあさんは、上海に転入したばかりの”新上海人”である。彼女の息子は付き合っている相手はいるが、彼女はそれを気に入らない。もう少し分相応の相手を探そうとしている。

蘇ばあさんも経済用語を使って自己弁護をした。”社会の仕組みがよく分かってる。結婚は買い物と同じで、ひとの紹介だけでは、出会いの範囲は狭過ぎる。やはりデパートに行って、たくさんの商品の中から選べば、もっといいひとと出会える。”

李菲が最も印象に残ったのは、”陳列棚”の前で嘆くある女の子の親である。”ああ、今日の商いは全然ダメだ。問い合わせに来る男性の親が少な過ぎる!”

”この親の心の中では、娘の結婚は完全に”商売”に変形している。”孫沛東はこう分析する。”彼女は既にこの商品取引のようなお見合いを受け入れている。”

経済発展とともに、工業化、商品化、市場化は庶民生活にまで浸透し、個人的感情の世界も例外ではない。多くの子供や親たちはもはや愛情を信じなくなり、結婚適齢期の男女にはそれぞれの”市場価格”があると考え、結婚はその商品を買う行為であり、そこには”相場”が存在する。

人々は相手を選ぶ過程において、市場化の用語を駆使し、結婚取引場で取引を行う。”このような市場化の用語や行動は既に市民権を得ており、人々の日常生活に深く浸透している。”

実際、お見合い広場ができた事自体、そのことを端的に表している。

ソース:http://sh.qq.com/a/20130604/000005.htm

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