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ある父親の1日


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父の日を前に、ネットに1枚の写真が多くの人々によって転送された。写真に写っているのはひとりの父親、肩に100キロの荷物を背負い、片手が息子と手をつないでいる。

ネットである人は、”この父親は肩に背負っているのは家族、口にくわえているのは自分、手が握っているのは彼の将来である”と表現した。

この父親の名は冉光輝(ぜんこうき)、重慶の”荷物運び人”である。彼が連れているのは彼の息子で、名前は冉俊超(ぜんしゅんちょう)、当時3歳である。冉光輝は荷物運びを生業として既に20年あまり、毎日重慶の卸市場の近くで依頼主を待つ彼を探すのは簡単だった。

3年後、再び重慶を訪れた時、冉光輝はあまり変わっていなかった。ただ、今はもう子供の面倒を見る必要はなくなった。冉光輝の肩に乗っているのが冉俊超だ。

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冉光輝によると、3年前は子供がお父さんのそばを離れたくないから、毎日仕事に行く時、

この”家”は賃貸で、卸市場のすく近くにある。トタン屋根で覆われた簡素な作りで、広さは10数平方メートル、毎月の家賃が300元(約4500円)である。息子はいつもお父さんにくっついて、後を追いかけていた。去年から、息子は大きくなり、いまはお父さんと一緒にいるのを避けるようになった。幼稚園にいない時は、ひとりで家でテレビを観ている。

早朝6時過ぎ、冉光輝の携帯電話が頻繁に鳴り出した。取引先から荷物運搬を依頼する電話だ。20数年の付き合いで、冉光輝の誠実で素朴な性格と、苦労を厭わない仕事振りが取引先から厚い信頼を集め、みんな彼に仕事を頼もうとする。彼の妻はもっと朝が早い。毎日早朝5時から、ある飲食店で働いている。

冉光輝の朝は、息子の朝ごはんを作ることから始まり、それが終わると、息子を幼稚園まで送る。息子が3年前よりだいぶ大きくなったが、やんちゃ振りは相変わらずだ。

息子を送り終えると、冉光輝は服を脱いで腰に巻き、仕事の準備に取りかかる。1年を通じて季節を問わず、毎日この繰り返しである。なぜなら服を着ていると、肩の荷物が滑りやすくなるからだ。毎回仕事が終わると、冉光輝の背中は汗が滝のように流れている。

”山の城”と呼ばれる重慶は、坂道や階段が多い。冉光輝は高い所にある卸市場から100キロ以上の荷物を背負い、数百メートルの階段を下り、下にある物流センターに荷物を降ろす。再び物流センターで荷物を背負い、同じルートで卸市場まで運ぶ。この動作は少ない日で10数回、多い日は30数回も繰り返される。

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卸市場はだいたい午後3時頃に閉まる。冉光輝のその日の仕事もそれで終わりだ。家に帰ると、軽くシャワーを浴び、服を着替えると、幼稚園の息子を迎えに家を出る。

3年前、息子はお父さんの手を握って離さなかったが、いまはひとりで歩くようになった。ひとりでどんどん先に行って、お父さんを置き去りにする。

”息子を都会で自立させる”のが冉光輝夫妻の夢である。このため、冉光輝は”あと20年はこの仕事を続ける”と誓った。

20年後の冉光輝はもう60を過ぎている。ふるさとで家を買って、ゆっくりと老後を過ごす。”家と内装を合わせると、だいたい30万元(約450万円)はかかる。あと20年働いて、もし物価が上がらなければ、たぶん買えるだろう”。これは彼と奥さんのもうひとつの夢だ。

 

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ソース:http://www.chinanews.com/tp/hd2011/2013/06-19/215309.shtml

 

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