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2014年離職と賃上げに関する調査報告


1■離職率

専門機関は公表した「2014年離職と賃上げに関する調査報告」によると、2013年の被雇用者流動性は若干低下し、平均離職率は16.3%だった。2014年の企業賃上げ率は8.8%と予測され、前年比微増となる。この調査は2013年9月〜11月の期間に実施し、3421社を訪問し、社員4613名に聞き込み調査した。併せて、最先端技術・不動産・消費品・製造の4分野の業界レポートが同時発表された。

伝統サービス業と製造業で離職率が高い

2012年に離職率が16.7%に下がったのに加え、2013年は更に小幅な低下が見られ、離職率は16.3%だった。グローバル経済に回復の兆しが見られず、国内経済の成長も減速気味の中、企業の求人も社員の離職も慎重にならざるを得なかった。雇用コストと経営コストの上昇に伴い、企業の支払能力が低下しており、社員の賃上げに対する期待は物価上昇もあって依然高い水準を保っている。そのため、企業の給与支払能力と社員の賃上げ期待との間のギャップが広がった。

業界ごとの離職率を見ると、伝統サービス業、製造業の社員離職率は高い傾向にあり、それぞれ19.4%と19.1%だった。エネルギー産業の社員は安定志向が強く、離職率はわずか11.8%だった。伝統サービス業は労働集約型の産業で、雇用のハードルが低く、社員の代替可能性も高いため、企業は社員確保にあまり注意を払わず、離職率はいつも高い状況にある。

製造業はいま転換期に入っており、企業間の競争が日増しに激しくなっている。中国の安い労働力の魅力が薄らぎ、戦略的な生産拠点移転が続いたことが、社員の流動性を押し上げた。エネルギー産業は経済環境の影響を受けにくいのに加え、国家の重要開発産業に指定されたことから、エネルギー産業は新たな成長段階を迎えている。

機械操縦士の離職率が高く、人材確保が難しい

社員流動性全体は低下傾向にあるが、機械操縦士の離職率は依然高いままだ。機械操縦士の離職率は2013年も全ての職種の中で最も高く、23.7%に上る。また、離職率全体が低下傾向にある2013年においても、中間管理職、専門技術職と機械操縦士の離職率は2012年よりわずかに上昇しており、企業はこれら職種の社員を留める努力を強化している。

このほか、レポートが職能ごとの離職率について分析した結果、製造と営業に従事する社員の離職率はずっとトップであることが分かった。2013年のデータでは、それぞれ21.7%と18.7%だった。製造の場合、入社のハードルが比較的に低く、給与待遇の面でも評価されにくい。そのため、社員の企業に対する忠誠心が低く、当然離職率もずっと高いまま。また、営業担当の社員は業績とボーナスに大きく左右され、計画通りに行かない職業柄なのでボーナスの決め方も合理的でなかったりするし、一方でプレッシャーがどんどん重くなるなどの理由により、離職率が高くなっている。

新卒者の離職率が高く、管理職を悩ませる

離職率全体の平均値が16.3%であるのに対し、新卒入社組の22.7%という離職率は突出している。しかも、直近3年間のデータを見ても、新卒入社組の離職率はずっと高いところで行ったり来たりしているので、新卒入社組が安定性に欠けるのは明らかだ。

レポートによると、給与や福利厚生に対する不満、キャリアアップの将来性を感じない、会社に溶け込めないなどが新卒入社組が辞める主な理由となっている。

また、かなりの新卒者は人生設計が明確ではなく、就職難のプレッシャーもあって、“とりあえず会社に入って、後でやりたいことを見付ける”と考える若者が多い。また一部の新卒者は転職を給料をあげる手段と見ており、もっといいチャンスがあれば迷わなくそっちを選ぶ。新卒者の就職に対する“やっつけ感”が、高い離職率の原因と見る向きもある。

■賃上げ

調査で分かったのは、2014年企業の賃上げ幅は若干上昇し8.8%になる見通し。2013年、中国経済は第3四半期から少し持ち直した。18回全人代(日本の国会に相当)で決定された改革政策や経済刺激政策の効果が現れ始め、多くの企業の業績が回復に向かった。企業は事業拡大を推進すると同時に、優秀な人材を獲得または引き止めるために賃上げ幅を上げる。

また、物価指数が上がり続け、インフレ圧力が増す中で、社員の賃上げに対する期待値も高まっている。もし、社員の期待を満足させることができなければ、企業は人材流出のリスクに晒される。それを恐れて、多くの企業は2014年において賃上げ幅を拡大せざるを得ないだろう。ただ、現状、経済回復の見込みが低いことから、賃上げに対して企業は依然慎重な姿勢を崩さない。よって、2014年の賃上げ幅の拡大は2013年ほどではないと予想される。

レポートによると、2014年に2回以上の賃上げを予定している企業は17.3%で、前年より若干減少している。一方、1回だけ賃上げを実施する企業は若干増加し、74.9%だった。また、賃上げカバー率に注目すると、2014年における賃上げカバー率は増大し、賃上げカバー率が70%〜90%の企業の割合は23.2%、カバー率90%以上の企業の割合は39.0%であった。

これから分かるように、2014年は賃上げの回数に大きな変化はないものの、賃上げ範囲は拡大する方向なので、これで社員たちはモチベーションを保つことができるだろう。

金融業界は給与水準でトップ、最先端技術分野はボーナスでトップ

業界間の賃上げ幅を比較すると、多くの業界では2014年の賃上げ幅は、2013年が若干上げ幅が下がった分、再び小幅の上昇に転じるようだ。その中、金融業界は2014年の賃上げ幅が最も大きく、10.4%に達し、トップの座を守った。このほか、不動産、最先端技術、生物医薬などの分野も賃上げ幅の予測が比較的高く、それぞれ10.1%、9.9%、9.2%だった。

経済環境の影響を受け、金融業界の2013年の賃金状況は昔ほどの景気良さはなくなり、賃上げ幅も下降傾向が見られた。しかし、経済環境が昨年後半に持ち直し、国が金融機関を支援したことや、金融機関間で人材の奪い合いが頻繁に起きたことから、人材確保が最重要課題になり、賃上げ幅の再上昇は避けられない。

また、国が国内経済の健全性を確保し、安定した経済成長を維持するために取った政策によって、金融機関の経営は再び回復に向かい、2014年の賃上げ幅も上昇するだろう。不動産業界では、国が不動産市場に市場原理に立ち返る方針を取ったため、不動産の購入や賃貸を制限する規制はさらに強化されることはなく、所有と転売に対する課税政策は今後の重点政策となる。

同時に、商業用地開発の活況と不動産取引に対する規制が緩和されるとの観測から、2013年の不動産業界は比較的安定しており、2014年も不動産市場全体が活気付くだろう。それに伴って社員の賃上げ幅もある程度の拡大が見込まれる。

2014年賃上げ幅の予測値と2013年賃上げ幅の実績を比較すると、最先端技術分野の賃上げ幅は昨年より0.8%増加し、全業界の中で賃上げ幅が最も大きい。最先端技術分野の中で、インターネット分野の配下に属する電子商取引(EC)と通信の2分野は2013年における成長が最も著しい。それが最先端技術分野の2014年における人材獲得競争を一層激しくし、当該業界の給与水準が上昇し続ける原動力となっている。

 

元記事:http://www.why.com.cn/epublish/node42183/userobject7ai387620.html

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