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中国不動産バブル崩壊寸前


1住宅・都市建設部副部長の仇保興氏は講演の中で、中国は不動産バブル崩壊まであともう少し時間的余裕があり、いまから適正な微調整を行えば、まだ軌道修正は可能であると述べた。

仇部長のコメントに各界から懸念の声が上がった。多くの国民は切実に知りたいと思うのは、中国は不動産バブルの崩壊まであとどのぐらいなのか?

最も理解に苦しむのは、仇部長が不動産バブル崩壊に触れるということは、不動産は深刻な問題を抱えていることを意味するのに、同時に政府は微調整で起動修正できると言う。微調整で果たして修正できるのか?これまでのように規制だけに頼るなら、不動産市場を救うことはできない。

筆者の見解として、現状不動産価格が上がろうと下がろうと、中国経済と社会に与えるダメージは大災害レベルである。不動産産業は中国経済を八方塞がりの状態に追い込んでしまった。いま中央政府ができるただひとつのことは、微調整で1級2級都市の不動産価格を高いままに維持する(できれば微減)一方で、同時に所得配分制度の改革を断行し、国民の収入を増やし、購買力を高めるしかない。最終的に不動産バブルのソフトランディングを果たす。

見て分かるように、新政府は不動産産業の市場化を図ることで、高い不動産価格の“微調整”を行っている。不動産価格の規制について、画一的なやり方をせず、地域ごとに独自判断で規制政策を認める。中央政府は不動産価格に関与せず、全てを市場原理に委ね、政府はただ低所得者向け保障住宅を増やすことによって、低所得者層の住宅問題にセーフティーネットを張ることになるだけでなく、高い不動産価格を平準化する効果もある。

考えて見れば確かにそうだ。中国は国土が広く、地域差が大きいし、経済成長もバラバラである。画一な不動産規制政策を行うことは時代錯誤だ。多くの専門家は不動産の規制モデルは徐々に減退すべきであると主張する。つまり中央政府の政策に頼らず、北京の問題は北京が解決し、深圳の問題は深圳が解決し、2、3級都市の問題は2、3級都市が自ら解決すればいい。これがまさに中国が一貫して進めて来た、状況に合わせて対処し、個々の問題は個別に解決するやり方ではないか?

しかし、筆者は”微調整”だけでは不動産バブルの崩壊を遅らせるだけで、中国の不動産産業をソフトランディングさせることはできないと考える。しかも、高水準な不動産価格が続くことで、多くの消費者が家を買えない状態が長引くだけでなく、不動産市場を多くの金融信用取引で支えなければならないので金融リスクがますます高まる。さらに、家が買えなくて住宅保障政策の対象にもならない中間層の不満が一層高まる恐れがある。過去のいきさつや記録を塗り替え続ける住宅価格などが原因で、行政が提供する保障住宅は大勢の中低所得者の需要を充分に満たすことができていない。

不動産バブル崩壊までもう少し時間があるとは言え、不動産バブルが崩壊してから調整しても手遅れになる。これについて日本は深刻な失敗を経験している。それは前世紀80年代、日本の不動産バブルが崩壊した時。その後、日本は“失われた10年”を経験した。10年間、日本の経済成長は衰退と回復の間を行ったり来たりして、のちにこの不動産バブルを“第二次世界大戦以来の敗戦”と表現するひともいる。このことを教訓に、中国は充分に警戒して再び過ちを侵さないように引き締めなければならない。

自分がいい家に住むよりも、貧しい民衆を幸せにするのが先だ(杜甫の詩)。マクロ政策だろうが微調整だろうが、民衆に住む家があることをどう保証するか、正義のあかりを隅々までどう照らすのか、それは政治家の能力と知恵が試されており、国民を大事にし、国民を国の基本とする主義思想が問われている。いま多くの専門家は不動産バブルの崩壊は避けられないと見ておろ、しかも筆者は、中国不動産バブルの崩壊は仇部長が言うようにもう少し時間があるとは思わない。

まず、不動産価格は12年間上がり続けた。丁度中国経済の高度成長の時期と重なり、こんな急成長は環境破壊とインフレ助長を犠牲に達成されたもので、当然ながらこんな急成長は長く続かない。如何に環境保護とバランスを取りながら経済成長を果たすかが、政府と学界に科された課題である。2014年以降、中国の経済成長は自然と低下し、量を求める段階から質を求める段階への転換期を迎える。恐らく今年のGDP成長目標は7%前後に設定されるだろう。この状況の中で、予測収入は大幅に下落し、今年から中央銀行が通貨を安定させる政策に切り替えることから、不動産価格の上昇圧力は弱まると予想される。

また、地下銀行に対する監視を強化したことも、不動産に流れる資金を圧迫する。メディア報道によると、監視部門が地下銀行を全面的に規制する通達を公表し、地下銀行は“地下”というカモフラージュを外され、2014年は地下銀行に対する取り締まりの嵐が吹きそうだ。市場の消息筋によると、”国弁107号文”と呼ばれる「地下銀行の取り締まりを強化する関連事項について」(以下、「通知」とする)は、近日中国務院(日本の内閣に相当)から公表される予定で、このことから地下銀行は一部の金融業界に限定した問題ではないことが窺える。

恐らく多くのひとは、近年不動産取引の抑止策が矢継ぎ早に出されているのに、不動産価格はそれでも上がり続けることを不思議に思っているだろう。銀行がリスク管理の観点から取った措置だろうが、ディベロッパーの銀行からの借入金は断ち切られてしまった。しかし、ディベロッパーは地下銀行(主に資産運用と信託業務)を通じて資金を集めた。いま銀行監視委員会が地下銀行を取り締まる目的ははっきりしている。つまり、多額の信用取引資金が正規ルートや地下ルートを通して不動産産業に流れるのを断ち切り、レバレッジ効果で債務規模を拡大するとともに不動産価格の上昇幅を抑えることで、より多くの信用取引資金が実体経済に流れるように仕向ける。

最後に、地方政府を土地売却益に頼る財政体質から脱却させるため、新たな税源を創出し、国土資源部によると、中央政府部署設立と連絡会議の実施制度に基づき、不動産登記局を早急に設立することを計画に掲げている。最近の開発改革委員会の委員が示したように、今年は不動産税法が施行される予定で、不動産統一登記制度は不動産税を支える重要なコア技術となる。不動産税の導入にもう法的障害はなくなったと専門家は見ている。

筆者の見解として、不動産特区の拡大はもうすぐそこまで来ており、不動産税の導入に3つのメリットがあると考える。1)地方政府が新たな税収源が生まれることで、不動産産業への依存から脱却できる。2)不動産税の徴収は腐敗をなくし、収入拡大を縮小することができる。3)不動産税は不動産の保有に対する課税で、高騰する住宅価格を抑える効果がある。

まとめると、言いたいことは2つ。ひとつは、中国の不動産バブルが崩壊するのはそう遠くなく、各種情報を総括すると今後2年以内と予測される。もうひとつは、微調整はただの一時しのぎでしかなく、不動産バブルの崩壊を先に延ばすことができるが、崩壊自体を止めることはできない。中国は不動産価格をうまくコントロールできる最良のチャンスだった2009年を逃してしまった。いまでは微調整で不動産価格の崩壊を救うことはできない。

筆者紹介:
張平=毎日経済シンクタンク専門家、現上海富大集団公司に在籍、上海財経大学国際金融学科を卒業。国民が財務について分からないことがあって、専門家や学者が真実のことを言えない時、“草の根”財務専門家は真理を求める声に答えて真理を暴く使命を背負う。

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