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2014年中国小売業界6大予測


12013年は中国小売業にとって最悪の年になった。多くのひとは、もう実店舗の小売業はダメだと思っていた。世論も弱気の発言が続き、業界は反省しながら自らを鼓舞し続ける。そして、ネットショップが猛威を振るった。いまは最悪の時期で、もし顧客リレーションを強化しなければ、この業界は更に悪い時代に突入するーー3年以内に閉店や吸収合併に直面し、2014年は従来の小売商にとってさらに焦燥と落胆の年となるだろう。

一部、ネットに力を入れ、改革を断行した企業もある。例えば、銀泰商業、蘇寧雲商など。2013年の改革規模は過去7、8年分の改革規模に相当する。2014年及び今後5年先まで成長し続けるための基盤とリードを築くのは、“いま”しかない。もし、このような企業が増えれば、実店舗型小売業の経営は健全化し、いい時代はまたすぐ戻って来るかも知れない。

中国小売業界2014年の成長予測は6つのポイントに集約することができる。①消費者はこれ以上多くの百貨店を必要とせず、小売業が多チャンネル展開が唯一生き残りの道。②EC分野の成長は続くが、高い投資負担で消耗戦の様相。③業界間の提携は商品・サービスを先行すべし。④唯一変わらないのは、顧客のニーズを発見し、誘導すること。⑤小売の原点に戻れ。⑥SNSで買い物する時代の新たな顧客リレーション。

 

1 消費者はこれ以上の百貨店を必要としない

消費者は買い物のためだけ百貨店やショッピングモールに行くことはどんどん少なくなるだろう。加えて、ブランドの氾濫、個人輸入代行サービス、ネットショップ、駐車場不足などの問題で、百貨店は試練に直面している。ひとつの都市で、大量の顧客が継続的に来店してもらえるショッピングモールは数えるほどしかない。そのような店はそれなりの歴史と落ち着く雰囲気があってのことだ。

未来の百貨店は、最高の立地場所にある最高の商品と最高のサービスを提供する場所か、または複合型ショッピングモールだけになる。娯楽や飲食などを持つ体験型ショッピングモールは実店舗小売が進むべき方向である。百貨店チェーンは構造改革を断行し、ビッグデータを駆使した多チャンネル展開が取るべき道であり、その中で売り場の配置が最も重要である。多チャンネル経営を目指して、O2Oサービスを駆使し、消費者ニーズに謙虚に耳を傾ければ、どこでも商品を売ることができるようになるだろう。

実力があり先見の明がある百貨店チェーンなら、まず百貨店に磨きをかけ、ショッピングモールを大々的に展開し、積極的にECサイトを構築し、さらに微信(中国版LINE)、天猫(中国最大ECサイト)、アプリ、京東(中国大手ECサイト)など複数のチャンネルをうまく使い分ける。

 

2 ネットショップ成長著しく、高い投資負担で消耗戦の様相

保守的な予測によると、いま中国ECサイトがひとりの新顧客を獲得するためにかけるコストは100元(1600円)。こんな高いコスト負担も業界の華やかな高成長に隠れて気にもされない。

天猫、京東、凡客などECサイトの高投資、高成長と同じ時期に、実店舗小売が転落への困惑と行き詰まりムードに直面している。EC企業の株価が上がり続けるほど、消費者の眼がさらに厳しくなり、卸業者との友好な関係や価格決定権が揺らぎ始めている。税金負担が重くのしかかり、モバイル対応もやらなければならない。一方、実店舗小売企業のEC事業に眼を向けると、背水の陣で臨んだ蘇寧易購も、新たなブランドで挑戦する銀泰網も、まだ模索中である。

アリババは淘宝を淘宝と天猫に分割したあと、その企業価値とDNAはまだ成長の途中にある。典型的なのは、“ダブル11”(11月11日、独身者の日)は天猫が煽った特売ブームであるのに対し、淘宝は消費者の権利を尊重する“ダブル12”(お客様が値段を決めるセール)を始めた。アリババにいる友人は冗談にならないことを言ったことがある。”天猫のブランドには淘宝のものにも及ばないものがある。”

騰訊ECは微信(騰訊グループ)に頼り、京東は大規模な物流システムを構築し、一号店(ECサイト)の大株主はウォルマートになった・・・2014年、ECサイトの競争はさらに続き、いずれ勝者と敗者がはっきりする日が来るだろう。

蘇寧易購(ECサイト)を運営する蘇寧雲商は既に中国家電小売業界で一番力のある会社になった。優れた管理能力は当社の伝統的な強みではあるが、純粋のネット企業とは社風が全く違う。

易購と取引のある関係者によると、易購ビル内は等級別に区間が分けられており、彼女は8ヶ月を掛けて、やっと1階の食堂から8階の食堂まで行くことができたという。階がうえに行けば行くほど料理が豪華になる。

“役員たちが食べる階は、食堂の果物だけで10数種類あり、四半期ごとに手当がポイントとしてもらえ、そのポイントはビル内のあらゆる消費に使える、あのスターバックスまでも。”

銀泰網の目覚ましい成長は、銀泰商業グループが目指すオンラインとオフラインの融合に貴重な成果を残したが、運用経験や経営方法などはまだ模索段階である。王府井百貨は近いうちにEC事業から撤退する可能性があり、万達グループ(総合商社)はネットで人材派遣サービスに参入すると発表したが、なかなか動きが見えない。

中国大型ショッピングモールの筆頭である大潤発電商が運営する“飛牛網”はもうすぐサービス開始の予定で、地域の優良小売商、湖南の”歩歩高”は2013年後半からスタートした。

インターネットモバイルの時代に突入したいま、既存ECサイトはPCで培った強みは弱まり、消費者もグループ購入などの熱狂から覚め、オフライン企業にとっていまがチャンスである。

 

3 業界間連携は商品先行で

ネット時代のいま、ビジネスで変わるのは営業や販売チャンネルではなく、商品と商品棚である。新東方の会長兪敏洪は最近こう叫んだことがある。“いま改革しなければ、新東方はBATにつぶされてしまう!”

BATとは何か?それは百度(Baidu)、アリババ、騰訊を指す。彼らがネットユーザーや消費者を握っている!3社はそれぞれ検索、ショッピング、SNSで中国最大の顧客とそのデータを持っており、どの世界的巨大企業よりも多くの顧客を持ち、顧客の活性度も高い。

従来の小売業界が知っている提携とは、進出先の流通連盟や協会、国際企業の中国駐在事務所と付き合うことから始まる。これは典型的な1.0時代の提携で、企業が手を組むことによって、これまでにない実体験を消費者に提供しようとするものだ。

こういうモデルは早く忘れたほうがいい!消費者の自主性が覚醒しつつあり、自己主張をし始めている!

本当に考えなければならないのは、“あなたはBATとどういう提携ができるか?”だ。業界ごと、企業ごとに事情が異なるので、提携できる範囲も異なるだろう。ただ、1点だけは確信して言える:自らを強化し、オープンに提携し、インターネットモバイルをしっかり活用する。

 

4 変わらないのは顧客ニーズを発見または誘導する

“船が小さければ小回りが効く”と言われるように、大企業の方向転換の難しさ、必要性と重要性が分かるだろう。大中規模の実店舗小売業は長年に渡って従来のやり方で発展して来たため、一部の仕組みは硬直化してしまった。しかし改革は唯一の生き残りへの道で、顧客ニーズの発見・発掘に全力を尽くすことが企業のただひとつの核心である。

企業を3頭立て馬車に例えるならば、3頭の馬はそれぞれ営業、運営、企画である。顧客ニーズを最優先する経営構造は、企画、運営、営業の順となる。企画は“人”のニーズを研究し、運営で”場”の集客を改善し、営業で”物”にまつわるストーリーを組み立てる。3者は機動的に連動し、お互いに刺激し合う。顧客のニーズを研究・発見・把握する職務を第1に考えなければならない。それは将来の成長に直結する部分だからだ。

 

5 小売の原点に帰る

小売の本質は物の売り買いのプロセスとそれとクロスする人間の感情である。お客様は商品やサービスにお金を払う、店舗はいい商品を安い価格で、または良質なサービスを提供する。小売は品質保証と顧客の信任獲得以外にも、顧客体験の強化、仲卸とWin-Win関係の構築、社会貢献などにも気を配らなければならない。

古くから伝わる商人の伝統は非常に美しい。例えば胡慶余堂(100年以上の歴史を持つ漢方薬店)の店舗正面に掲げられる”真不二価(すべてが本物 値段は変えない)”の看板は、まさに小売の基本である。

小売店鋪やスーパーが祝日に、あの有名な”ハッピー・バースデー”を延々と流し続けたら、耐えられるだろうか?来客の視覚と心に訴えるように商品陳列や売場を設計するとか、来客の聴覚と気分に訴えるBGMやアナウンスを流すとか、これが運営能力だ。

明らかに店舗側の対応に問題があったのに、お客様が苦情を言うと、お客様をクレーマーと決め付けて反省や再発防止を考えようとしないケースが多い。苦情をそのうちに対処するのは間違いである。これはお客様に迷惑をかけることなので、できるだけ速やかに対応すべきだ。これはサービス姿勢の問題である。

お客様にまるで自分の家に帰って来たかのような気持ちにさせるのが売場の顧客対応であり、すべての小売はこうであるべきだ。

 

6 SNSで買い物する時代の新たな顧客リレーション

SNSで買い物する時代になったいま、顧客の視点から考えると、企業は常に自社のブランドイメージを強化し、顧客の記憶に残り、ファンになって信用してくれるようにしなければならない。一方、企業側から見れば、新しい技術を活用し、会員やフォワーなどの仕組みで“識別できる顧客”を増やさなければならない。

会員とフォロワーは別々の仕組みだが、重複する部分も多い。将来は会員制は徐々に低迷に向かい、フォロワーはますます活性化するだろう。フォロワーがあなたの会社、店、商品、サービス、社員の全部またはその一部のファンであり、あなたの会社、商品と社員もまたフォロワーのファンである。普通の会員制は購買履歴のうえに成り立っているが、そこに感情に関する情報や、個性や主張に関する分類がない。

明星と明星の商品が人気なのがその好例である。成功する小売は必ずフォロワーの獲得とサービス向上に力を入れている。顧客とともに成長し、顧客間の交流を促す。これが新たな顧客リレーションを築くために避けて通れない道である。

 

元記事:http://www.investide.cn/news/newsDetail.do?investNewsId=85143

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