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微信のアメリカ戦略


 

001写真:微信の親会社騰訊CEO馬化騰

実際、多くのアメリカ人は、最近流行のネットサービスに関する知識は相当いい加減である。WhatsAppは無料通信アプリ、LINEはスタンプのアプリ、WeChat(微信)は中国から来たアプリ、Kakao Talkは“ごめん、聞いたことがない”。

しかし、ずっと世界進出を虎視眈々と狙う微信チームにとって、アメリカ市場を取ることは重要な一里塚となる。しかし、どうやってこの“頭が単純で中国を疑うことが大好きな”アメリカ人に微信の価値を分かってもらえるのか?

15日に開催されたSilicon Gragonの論壇で、微信のアメリカ事業総責任者であるVictoria Wuが簡単なスピーチを行った。面白いのは、WhatsAppは無料通信サービスをウリにしているのに対し、WuはWeChatをオール・イン・ワンのアプリとして紹介した。“このアプリですべてのことができる。”

このスピーチは海外版微信が進もうする方向性を暗示しているかも知れない。昨年はスタンプ機能をリリースし、今年初めにゲームをリリースした。かつてシンプルだったWeChatは、段々国内の微信と同じようにマルチプラットフォームになりつつある。

いい兆しとして、WhatsAppは高額でFacebookに買収されたことで、中国版WhatsAppの微信はシリコンバレーでも多くの人々の注目を集めるようになった。丁度Wuが言うように、WhatsAppの買収で移動メッセンジャーの潜在的可能性が証明された。同時に彼女は、通信だけでなく、携帯アプリは各方面で人々の生活を変えて来たと指摘する。それこそ微信がやろうとしていること:Everything in one app。

しかし、アメリカのユーザーはすんなりと微博を受け入れるのだろうか?

微信とほかのSNSアプリの違いに言及されるとWuは、微信はユーザー目線で人々が繋がりやすい革新的な機能を提供していると自信を見せる。例えば、シェイク、QRコードなどの機能で簡単に繋がるようになっている。

このほか、微信にはテレビ電話、トランシーバー機能、友達グループを簡単に作れるSNS機能などがあり、これらの機能で微信はさらに自信を深めている。

しかし、実際に微信を使うアメリカ人を多く見掛けるようになった。まだ微信の機能をすべて使いこなせていないが、彼らにとって、FacebookやLinkedInなどのアメリカ生まれのSNSと同じように、IDで友人登録できれば、それで充分である。

ただ、微信にとって、最も大きな試練はセキュリティとプライバシー保護であろう。アメリカのユーザーは中国のネットサービスに対して一貫して悪いイメージを持っており、ほとんどのユーザーは微信のセキュリティとプライバシー保護を信じていない。

だから、亊あるごとに微信は微信アプリは安全であることを強調し、また個人情報取扱認証機関Trusteの認証を取得することで信頼性を高めようとしている。しかし残念ながら、微信は中国国内で一部の公式アカウントを強制閉鎖したとのニュースがアメリカで流れると、微信に対する疑念が解消されるどころか、さらに深まった感がある。

このほか、まだ海外版微信は決済機能を持たないが、Wuは商業向けサービスを重視して行くことを強調した。Wuによると、彼女の主な任務は事業提携先との交渉であるとほのめかす。大手企業、中小企業、はたまたベンチャー企業などあらゆる企業に対して、微信がどういう付加価値やサービスを提供できるかを説明して回っているという。

Wuがスタンフォード大学の教授を訪問した時も、何人かの教授がWeChatを使って出席を取っていることに気付いた。“これまで出席を取るのに15分かかっていたが、いまは学生のQRコードをスキャンするだけで、わずか1分で完了する”。彼女によると、WeChatはファッション雑誌とも交渉しており、モデルのオーディション、デザイナーとファンとの交流などを支援する提案をしているという。

“我々は開発者や法人向けの無料SDK(開発キッド)やAPIを用意しており、これからさらに強化したいのは、皆さんが微信を使いやすいように環境を整えることである”とWuが述べた。

いま、微信は海外に1億人のユーザーを抱えているが、アメリカに限定すると、状況はどうだろうか?Wuによると、アメリカ市場の開拓はまだ始まったばかりで、ユーザー数は順調に増えているが、微信は具体的なデータを開示しようとしない。

以前試験的に実施した”Googleアカウントと連結するとクーポン券を進呈する”キャンペーンを見ても、微信はアメリカ市場では、少しずつ慎重に拡大戦略を進めていることが伺える。(ただし、この試みは中国国内では“Googleとの提携”として大げさに報道された。)

しかし、その後の微信とLinkedInとのスムーズな提携は、人々の度肝を抜いた。LinkedInの次はどこになるのか?Wuは何もコメントしなかったが、下記のウワサが人々の詮索を呼んでいる。

来週サンフランシスコで開催されるGame Developer Conferenceで、金満企業の騰訊はデベロッパーフォーラムを主催する。微信アメリカの責任者Jameson Hsuも出席する予定で、フォーラムで“WeChatが如何にして世界のモバイルゲームを変えたか”について講演する。

 

元記事:http://www.pingwest.com/wechat-defines-itself-as-an-all-in-one-app/

 

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