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企業家や投資家が注目する農業


 

1欧米では、ずっと前から有名人がオーガニック食品の市場に注目していた。例えば、イギリスのチャールズ皇太子は20年前にオーガニック食品のブランドを立ち上げた。欧米の先進国では、オーガニック食品の市場は大きくない。なぜなら、一般的に食品安全は保障されているからだ。

しかし、中国では、高品質食品には潜在的に大きな市場が存在する。中国の家族経営的な小規模農業は、いままさに大規模農場経営に向けて転換しており、その過程で莫大な事業利益をもたらすだろう。

高品質食品は中国で数少ない供給が需要に追い付かない業界で、企業側に強力な価格決定権を有し、それが多くの成功した企業家や投資家が農業に注目する理由である。

一連の環境汚染、食品安全問題が明るみに出たあと、高くてもいいから安全で栄養価豊富な食品を買いたいという一般庶民が増えている。最近起きた類似事件には、上海黄浦江に15,000頭豚の死体が流れた事件や、ネズミとキツネの肉をラム肉と称して売られた事件などがある。

ここ数年、健康食品ショップや有機栽培農産物市場は中国で増え続けている。自分が買う野菜を作っている農場を見学することがブームになり、中には自分で野菜を作る人もいる。

信頼できるブランドが少ないため、有名人による口コミが特に影響力が大きい。ディベロッパーで、SOHO中国の共同創業者のひとり潘石屹はずっと“潘リンゴ”を売っている。彼の実家甘粛省で作られたリンゴはキロ5ドル(500円)で売られている。

値段は普通のリンゴの6倍だが、ネットショップでの売上は上々だ。今週、潘石屹は“潘リンゴ”を“ボオアオアジアフォーラム”に持ち込み、ゲストにリンゴを配る写真を微博(中国版Twitter)にアップし、スタッフを通じて記者にも数箱のリンゴが届けられた。

潘石屹のような企業家たちは、食品に求めるのは事業利益だけではない。中国ネットポータルサイト網易(NetEase)の創始者丁磊が2009年から豚の養殖事業を始めた時、彼は事業の目的を“多くの人々に食品安全に注目して欲しいのと、農民の利益を守るため”と説明している。

しかし、これは有効な宣伝ツールでもある。ネットゲームのリリース発表会で、網易は初めてゲームの常連たちへの謝礼として“網易豚”をプレゼントした。これは丁磊が養豚事業を始めると発表してから5年後、初めて“網易豚”が披露されたので、メディアも大いに注目した。

中国のロハス運動はまだ初歩段階にある。ロハスとは、健康的で持続可能なライフスタイルのことを指す。最初は、中国のニューリッチたちのステイタスとして見られていたが、しかし、いまでは真剣にこの活動に取り組んでいる人たちが増えている。

中国の多くの富裕層たちは元々農村生まれで、子供の時に山に入ったり、畑に行ったりした経験があり、農業は彼らに取って身近な存在だった。また、農業は富裕層のお坊ちゃんたちが自然に触れるいい機会でもある。いまの中国の子供たちはコンクリートジャングルの中で育ち、農業の知識は皆無だ。

一部の投資家も食品事業に投資しようとしている。シンガポールの政府系投資会社テマセクは、中国北部の吉林省で養豚事業に投資した。私募ファンドKKR(Kohlberg Kravis Robert & Co.)と中国の鼎晖投資が1年前に中国牧畜事業の投資ファンドで大きな利益をあげたことから、前述の3社は昨年9月再びこの分野への投資を拡大し、新しく設立した合資企業が中国で大型牧場を2箇所建設する予定である。

中国農業のドラスティックな転換を見て、賢い投資家たちはビジネスの臭いを嗅ぎ付け、この分野に専門技術や管理ノウハウを注ぎ込もうとしている。世界銀行のデータによると、農業における一人当たりの生産量は中国が世界で最低レベルである。しかし、中国には6.5億人の農業人口があり、その規模は世界一である。この分野でうまく成功すれば、業界全体を劇的に変えてしまうことも可能である。

中国で農業に最も投資している非農業企業は、おそらくレノボであろう。親会社であるレノボ持ち株会社はすでにブルーベリーやキウィなどの高級フルーツに10億元(160億円)投資している。しかも3月に茶葉生産企業に30億元(500億円)出資すると発表した。

創業者である柳伝志は、子会社が手掛けるキウィを“柳桃”と命名した。最近のインタビューでは、彼は自分が慈善事業をやっているのではなく、この事業は自社の今後の成長にプラスに働くと述べた。柳伝志によると、中国は製造業よりも農業の技術水準が欧米に大きく遅れを取っており、科学技術の会社として、この分野で自分たちの強みを大いに発揮したいという。

 

元記事:http://media.sj998.com/html/2014-04-18/438165.shtml

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