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アリババ上場に潜む問題点


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アリババが上場した。国内ネット企業の中で、秘密のベールに包まれた最後の大物が、今後は定期的に外部に自社情報を公表することになった。資本市場が求めるオープン性、透明性、誠実さは、アリババというゼロから始まり、いまは数億人の消費者が利用し、多様な売買形態が共存するプラットフォームにとって、資金調達の空間が広がるという意味合いを持つ以外に、厳しい困難と挑戦に直面することをも意味している。

 

ニセモノ問題が訴訟のターゲットになるかも

淘宝はアリババが始まる起点であり、アリババの主な構成部分である。ニセモノは、淘宝の頭上に吊り上げた「ダモクレスの剣」のようだ。

ネットウォッチャーの卞海峰氏は先日のコラムで、ニセモノ問題を解決しなければ、例えアリババが上場しても、今後大変なトラブルに見舞われるだろうと予測する。参入しやすい、コストが安い、利益率が高いなど、これはすべてニセモノを引き寄せる要因である。淘宝の書き込みを見ても、“ニセモノを買ってしまった”という投稿は至る所で目にすることができる。

今年4月、アメリカのメディア報道によると、淘宝網で販売されるニセモノ問題はなんとか解決しなければならずニセモノ商品を追跡するNetNames社の予測によると、淘宝の商品は、20%から80%までがニセモノとのこと。

2013年10月、スイスのリッチモンド社は、象徴的なニセモノ訴訟に勝利したことがある。敗訴した家電製品販売会社はリッチモンド商品の販売権を永久に剥奪された。2011年、広州市芳奈服飾有限公司は淘宝網の4000軒のネットショップを訴えた。もしアリババがアメリカで上場するなら、ニセモノ販売に関する訴訟は間違いなくアリババにとって大きな打撃となるはずだ。

卞海峰氏はさらにコラムの中で、“アメリカには上場した中国のグレー企業を専門に狙うグループがあり、もしアリババが上場したなら、おそらくアリババのニセモノ問題はこれらグループまたは訴訟弁護士たちのターゲットになるだろう”と分析した。

馬雲はかつて第7回eコマース・カンファレンスで、淘宝はニセモノの製造者ではなく、ニセモノの最大の被害者であると述べた。淘宝はニセモノの撲滅に少なからず尽力した。2009年に淘宝が排除したニセモノは合計338万件に上り、2010年には「ネットニセモノ撲滅宣言」にサインした。

eコマース・ウォッチャーで、万擎コンサルティングCEOの魯振旺氏は新京報の記者に対してこう述べた。淘宝にとって、ニセモノを監視し、モニタリングすることはそんなに難しいことではなく、特に上場後は、もっとニセモノ撲滅に力を入れるべきである。

 

納税負担が中小店舗に打撃

中小店舗は淘宝成長を支える重要な推進力源である。IPO後、透明性の高い監査、業績の公表など、企業に健全な経営が求められる。玉石混淆の中小店舗は、おそらくアリババが上場したあと、重点的に指導される対象となるだろうと見る人もいる。

多くの店舗オーナーが監視が厳しいと嘆く以外にも、中小店舗は納税の負担を負わなければならなくなる。調べによると、いま我が国では淘宝店舗のようなオンライン店舗を対象にした徴税制度がない。

北京市潮陽弁護事務所の弁護士胡鋼氏によると、我が国の徴税制度は領収書に大きく依存しており、ネット販売という販売形態に対応できていないという。さらに、また始まったばかりのネット販売に対して容認と支援の立場を取っているため、実質上免税となっている。

ある記事で行った簡単の計算では、あるネットショップの年商は100万元(1600万円)、運営コストを差し引くと利益は10万元(160万円)となる。従来の小売店に対する徴税条件を当てはめると、増値税、教育費課税、都市建設税、法人所得税などの税負担を差し引いて残った数千元が実質の利益となる。もしそうなれば、中小店舗のやる気と事業活動に大きな打撃を受けることは間違いない。

 

支付宝事件が信用性に陰を落とす

アリババの上場申請書を見ると、支付宝は今回の上場対象外である。

2011年、馬雲はソフトバンク、ヤフーなどのアリババ主要株主に知らせないまま、支付宝株の80%の所有権をアリババから自分と役員に移したことが、馬雲とソフトバンク、ヤフーとの間に亀裂を生んだ。これがいわゆる“支付宝事件”である。

最終的には、支付宝の持ち株会社が支付宝が上場する際、アリババに一過性の現金供与を行うことで決着が付いた。供与される現金は支付宝上場時の市場価格総額の37.5%、金額では20億ドル以上で60億ドル以下とした。

調査によると、この事件はウォール街に陰を落とし、アリババがアメリカでの上場を決めた時も、ウォール街がアリババと馬雲本人の信用に対する疑問はまだ解消されていない。

競天公誠弁護事務所のパートナー郎元鵬氏はかつてメディアに対してこう警鐘を鳴らしたことがある。アメリカ証券取引所の投資家は殆どが機関投資家で、彼らは企業とその役員の信用度、特にSOX法が施行されて以来、企業または企業の役員が企業とその株主の利益を毀損する事件に対して非常に敏感で、通常は訴訟を通して解決しようとし、厳しい時は刑事告発も辞さない。

アリババの上場申請書によると、アリババがIPO書類を提出する数日前の5月3日に、ヤフーとソフトバンクと支付宝に関する覚え書きを変更したようだ。ウォール街のアナリストによると、Facebookのケースを参考に計算すると、支付宝の市場価格は440億ドル〜750億ドルになる見込みで、上限の60億ドルを遥かに超えることになる。

 

元記事:http://www.ithome.com/html/it/84366.htm

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