“チャイナなう”編集室 当サイトへの広告掲載に関するご相談は編集室まで!

中国製に迫るアメリカ製


1

8月21日、匯豊が公表した中国8月の製造業PMIは50.3で、直近3ヶ月で最も低い水準となり、当初予想の51.7、前年同期の52を下回った。同時に公表された中国8月製造業生産指数も51.3で、直近3ヶ月で最低となった。

新浪財経の報道によると、給与の大幅上昇とエネルギーコストの高騰が中国製造業の競争力を削ぎ、ずっと“世界の工場”と呼ばれて来た中国が、世界の製造業競争レースで後退し始めている。

ボストン・コンサルティングが発表した最新のデータによると、中国のアメリカ製造業に対する価格の優位は徐々になくなりつつあり、そのほか、競争力が低下している国には、ブラジル、ロシア、チェコとポーランドがある。

逆に、緩やかな賃金上昇とエネルギーコストの低減で、アメリカとメキシコは製造業にとって魅力的な場所になりつつある。今後数年の間は、より多くのアメリカ企業は自国に近い場所で商品を製造するようになるだろう。

ボストン・コンサルティングの上級パートナーのSirkin氏いわく:“今後、多くの企業はサプライチェーンをコストの高い国から低い国、例えばアメリカなどに移転すると予想される。”

最近のアメリカ経済指数もこの分析を裏付けている。先週アメリカで公表された7月の工業GDPは0.4%上昇し、6月連続の上昇となった。7月の製造業GDPは1%上昇し、2月以来最大の上昇幅となった。

Sirkin氏はこう指摘する:“かつては、コストの安いアジアと南米で製造するが定石だった。しかし、いまは状況が根本的な変化が起きている。”

アメリカが失った製造業の雇用が一夜で回復するはないが、情勢は逆転しつつある。中国から製造業の流出は特に顕著になった。

中国の賃金コストは大幅に上昇し続けている。2000年の時点、メキシコ製造業の労働力コストはだいたい中国の2倍だった。2004年以降、中国の賃金コストは5倍に上昇し、一方メキシコの上昇率は67%(ドルベースで計算した場合、上昇率は50%未満)だった。

エネルギーコストの上昇も中国製造業の競争力を浸食しつつある。ポストン・コンサルティングの研究によると、2004年から2014年まで、中国工業用電力のコストは66%上昇し、ロシアは132%上昇した。中国天然ガスのコストも138%高騰し、ロシアの上昇率は202%だった。

ロシアは天然ガスの輸出大国だが、アメリカのシェールオイル生産量の増加がアメリカのエネルギーコストを大きく押し下げた。それに比べて、ロシアは以前天然ガスに頼っており、そのコストも大幅に上昇している。

ボストン・コンサルティングが計算した世界製造業コスト競争力指数を見ると、アメリカを100とした場合、中国今年の数値は96。つまり、アメリカで製造した場合、製造コストは中国よりわずか4%高いだけ。かつて、中国の指数は80をわずか上回る程度だったが、いまでは中国とアメリカの製造コストの差は大幅に縮まった。

アメリカ製造業の本土回帰は単に賃金とエネルギーコストの問題だけではない。物流と良好な経営環境もその一因であり、そのほかに国内生産のほうが品質管理がしやすい面もある。

ボストン・コンサルティングが2012年に発表したレポートによると、アメリカ企業が中国での製造コストを再評価し始めたことで、一部の分野で今後5年前後で臨界点に達し、製造拠点を国内に移転し始めると予測している。それらの分野に、コンピュータ、電子機器、家電、電気設備、家具、車部品と自転車などである。これらの分野は、労働力コストの割合が少なく、運送コストが高いため、先行して国内回帰に向かう可能性が高い。

 

元記事:http://www.bwchinese.com/article/1060355.html

チャイナなう編集室